「ゲン」の時代は終わっていない

あちこちのネットで紹介されているが、昨日の毎日新聞「メディア時評」の荻上チキ氏による表題の記事は大事なことを書いている。
松江市教育委員会の「はだしのゲン」図書室閉架化に関する記事である。

在特会などと関係ある特定の「市民」が「ゲン」の撤去を繰り返し申し入れていたことが、事の発端だという点も「いかにも」と思わせるが、それより読ませるのは終わりの方だ。

小中学生の頃、僕が「ゲン」を読んで真っ先に抱いたのは「こんな時代でなくてよかったな」という感想だ。原爆の威力、空襲、飢餓等が恐ろしかったこともあるが、最も怖かったのは、特定の意見や行動に同調しない者を「非国民」とののしることが是とされる、「特定の空気に熱狂する人々」の姿だった。
 そして僕は、すぐに思い知る。「こんな時代」は、決して終わってはいなかったことを。今でも、気に食わない者に対して「非国民」「売国奴」といった言葉で罵倒する者がたくさんいる。発端の「市民」ブログにも、「売国奴」等にとどまらず、ネットでしばしば見る排外的な言葉が躍っていた。「ゲン」が過去になる日は遠い。メディアには、「ゲン」を反戦マンガとしてのみとらえて賛否を問うのではない報道を期待したい。

直接に批判されているのはどういう人々か、明らかだ。
ただし、それを批判する側が「自分たちの意見に従わない人々を罵倒する」ことがあれば、かれに厳しく批判されるだろう。そこまで考えたうえで声を出そう、という意見には、説得力がある。

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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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