憲法9条の改定に必要なこと

「丸腰で日本が守れるか」という考えは「普通の意見」には違いない。

ただ、9条を改定して「普通の軍隊」を持ち、「普通の集団安全保障(=軍事同盟)」に加わろうとしてもできない仕組みが、「平和憲法」以外にもあること、それが平和憲法以上に露骨な「アメリカの押しつけ」-つまり日本が対米関係において永遠に自律できない仕組み-によることは理解されているだろうか。

それはロケット=ミサイルや航空機の技術もだが、ソフト面でいちばん大変なのは、「自立した諜報機関」が作れないことだろう。国民の取り締まりならかなりできるのかもしれないが、国際的な情報収集や工作の高度な能力を日本が短期間で持ちうるとはどうしても信じられない(アメリカが許すかどうかという問題以前に、そういうことの前提となる「国際的」教育・人材育成の仕組みが簡単には作れない→英語さえできればいいような寝言をリーダーたちが言ってるようでは、100年かかる)。
日本は経済的にはもちろん軍事的にも大国である。この日本がまとまな諜報機関なしで「普通の戦争」をやり出したら、どんな悲惨なことになるか考えるのもオソロシイ。「日本を狙う」近隣国家は、外交戦・情報戦なしでいきなり軍隊だけ繰り出し正面攻撃をかけてくる、それを撃退すればいい、とでも思っているのだろうか?

9条を断固守れという側に、「そんなこと言って中国や北朝鮮をどう押さえるんだ」という疑問に答えることが求められているとすれば、9条を変えて軍隊を持てという側には、(1)変えたらアメリカの手駒としての戦争に使われるのではないか」という古典的な疑問に加え、(2)世界レベルの諜報能力を本当にもちうるのか、という疑問にも答える義務がある。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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