朱印船時代にハイフォンがあったか?

NHKさかのぼり日本史を本にした村井章介「富と野望の外交戦略 なぜ、大航海時代に戦国の世は統一されたのか」を開いて、1点だけがっかりした。
中身ではなく、19頁の朱印船航路図で、日本史関係の出版物によくある、ベトナム北部の港町ハイフォンを描き込んだ図が掲載されている。これはダメなのだ。荒野泰典「日本の時代史14」の地図をもとにして作成とあるので、ますますがっかりした。

「にんプロ」の研究会で、海域史の専門家がおおぜいいる前でしゃべったこともあるのだが、ハイフォンは19世紀にできた港町で、朱印船時代(大航海時代)のホン川デルタの港は、フォーヒエンなどもう少し内陸にある。
その他、東南アジア各地の地名がデタラメだ。
何度も言っているが、東南アジア史をちゃんと知っている(現地語がわかる)人がだれもいなかった時代の資料を、いつまでも踏襲されては困るのだ。
直接には出版社の責任だろうが、日本史の研究者の皆さんも、こういう問題があることを認識してほしい。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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