グローバルヒストリーと帝国

2008年の「歴史学のフロンティア--地域から問い直す国民国家史観」につづく2冊目の、大学院オムニバス講義「歴史学のフロンティア」にもとづく本が出た(阪大出版会)。
グローバルヒストリーと帝国研究の関わりについて解説した序章のほかに、モンゴル(堤、向)、中世大越(桃木)、ロシア(長縄)、イギリス(中村、秋田)、日本(後藤、飯塚)、アメリカ(中島)に関する論文が並ぶ。
興味深い「授業ネタ」がいろいろ取り上げられているほか、序章では「大英帝国など覇権国家ばかり」「地域の事情を無視する」といったグローバルヒストリーへの誤解(批判側だけでなく推進側も往々にしてもっている?)を説くための解説もしてある。
- 関連記事
-
- 「市民のための世界史」教科書に向けて
- 朱印船時代にハイフォンがあったか?
- グローバルヒストリーと帝国
- 漢字文化圏でなく漢文文化圏
- すべての近代社会科学は中国で敗れ去る
スポンサーサイト
コメントの投稿
表紙自体も…
装丁に使われている「混一疆理歴代国都之図」は2008年度のセンター試験に図版付きで出題されています。表紙に使った本は、山川『北方世界の交流と変容』についで2冊目ですね。
Re: 表紙自体も…
> 装丁に使われている「混一疆理歴代国都之図」は2008年度のセンター試験に図版付きで出題されています。表紙に使った本は、山川『北方世界の交流と変容』についで2冊目ですね。
そうですね。「最近流行」ということで勘弁してもらいましょう。
そうですね。「最近流行」ということで勘弁してもらいましょう。