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別府の満腹

火曜日の宇都宮(栃木県の高校地歴・公民科研究会で講演)につづき、土曜日の夕方から科研の研究会出席のため別府の立命館APUへ。APUの藤田加代子さんが代表の、グローバルヒストリーのなかに近世~近代アジアの帝国とネットワークを位置づけようという研究プロジェクトである。行きは飛行機、帰りは列車で、どちらも台風の影響はほぼ受けずにすんだが、山の上(いかにも焼き畑民が住んでいそうな空間)にあるAPUの構内では、強い向かい風で前に歩けないような状況だった。

ホテルの窓から見た別府湾
P1030537北浜のホテルニューツルタ8F食堂から
日曜朝から始まった研究会では、2人の著名なアメリカ人研究者が報告をした。リチャード・フォン・グランさんは道光年間(1820-50)中国からの銀流出と当時の不況との関係についての国際的論争、とくについ最近ロンドンで行われご自身も出席されたパネル(ほかに林満紅、イリゴイン、岸本美緒)の論点整理をおこなった。つぎにデニス・フリンさんが地域間での商品の流れ(貨幣商品も含む)に関する「水のメタファー」(フリン著、秋田茂・西村雄志編「グローバル化と銀」山川出版社、2010年にも紹介されている)の考え方や意義を整理して説明した。2人とも銀のフローとりストックを重視した考え方を展開しており、(私の苦手な英語ではあるが)かなり解りやすかったのだが、近世~近代中国史で昔から言われている「ストックが生きない市場の「底の浅さ」」を問題にする岸本説、それを銅銭による地域市場と銀による遠隔地交易の不統合、通用銭と基準銭と機能分化などの二元的説明に組み替えた黒田(明伸)説などとは論点がじゅうぶんかみ合っていない気がした。コメントで向正樹君が、よって立つ方法論や視角の対照性を指摘したが、「地域研究」には区分されないであろう黒田氏の一般理論なども含めて、日本の「東洋史学」は対象の個性把握に強いのだとあらためて感じた。

夕方研究会が終わると、時間に余裕のあるメンバーは別府北浜のトキハデパートでお土産を買ってから、寿司を食べに行く。デパートから駅へ向かってすぐ、ビリケン食堂の角を北へ折れて少し先の「さかゑ寿司」。
P1030545.jpg
脱サラして修業したという年配の大将と、おかみさんだけの小さな店だが、「大分(別府)ってすばらしい」と感動した。
P1030547.jpg
城下カレイに関アジだけでなく、トロ、イカ、エビ、ウニ、アワビなどなどどれもとびきりの味で、これほどおいしい寿司をまとめて食べたのは、30年ぐらいまえに北海道の長万部に行って以来(人生2回目?)のような気がする。雨降りの肌寒い夜なので、赤霧島のお湯割りがぴったりだった。
P1030552.jpg

おかみさんの話ではバブル崩壊後はやはりめっきり人手が減ったとのことだが、別府にはこれだけの味があり、温泉(公衆浴場)もあちこちにあるのだから、実にもったいない。
P1030553.jpg

帰りは「白いソニック」から小倉で最終の新幹線に乗り継ぐ。やってきたのは九州新幹線全通で走り始めた鹿児島中央発の「みずほ」。普通席もシートが豪華で、あちこちに使われた木の内装も感じがよい。
P1030560小倉で「みずほ」に乗車

夜中、家に着くと小腹が空いたので、お土産に買った「カボスかるかん」を切ってみる。鹿児島のかるかんとちょっと違った味わい。
P1030563.jpg
疲れたが楽しい旅行だった。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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