教科書無償化50年

50年前のできごとで、教育界にかかわる者として忘れられないのは、この年の小学校1年生から、教科書の無償化が開始されたことである。つまり、その前年に小学校に入った私は、最初は教科書を購入していたのだ。たしかに学校に教科書の代金を持っていった記憶がある。
中学校まで全員無償化されたのは1969年のことだそうだ。

そのときは、無償化と引き替えに教科書の採択権が現場から奪われた問題などは知るよしもなく、単純に「世の中は発展しているのだ」と思うことができた。

学生によく話すのだが、そのころ学校生活で世の中がよくなっていると実感できたのは、教科書無償化以外に、バナナの輸入が自由化されて遠足に持っていけるようになったこと、給食の脱脂粉乳が週に1回から始まって徐々に牛乳に置きかえられたことなどだった。

しかしこういう「発展」が続いたのは石油ショックまでだったのは言うまでもない。
その結果、高等教育に使う予算がGDP比では先進国中最低レベルという状況は変わらないままで今日を迎えてしまった。
大学の量的拡大はその後も続いたが、国立大学の授業料は私の学生時代(年3万6千円)のざっと15倍。こういう教育費が、少子化の重要な原因になっていることは言うまでもない。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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