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はじめてのファン・ボイ・チャウ?

毎日新聞に「日越100年の絆 第1部ファン・ボイ・チャウ」という3回の連載が載った。
手許の世界史用語集(山川出版社、2010年版)を見ると、教科書頻度がファン・ボイ・チャウは9,ドンズー(東遊)運動は10となっている(教科書頻度とはは世界史Bの教科書11種のうちいくつの教科書に記載されているかの数字を指す)。大学受験の定番といっていいだろう。一般向けにも1970年代以降に、川本邦衛、後藤均平、白石昌也といったベトナム史の大家が、ファン・ボイ・チャウの著作の翻訳や事績の紹介をいろいろ出版している。

しかしこの記事を書いた記者は、読者に合わせたのかもしれないが、いかにも「はじめて聞きました」という調子で取材している。ベトナムで最近まで、教科書には載っていても詳しい資料はなく研究もされていなかったというのは、いつの「最近」だろう。25年前に留学した際に、私はファン・ボイ・チャウの著作や研究(共産党政権に都合のいい内容だったにしても)をずいぶん買って帰ったのだが。ファン・ボイ・チャウがホー・チ・ミンより目立ってはベトナム共産党が困るからベトナムでは十分注目されなかったというのは、自由に研究・教育させればファン・ボイ・チャウがホー・チ・ミンより目立つとでもいうつもりだろうか?
日本とつながりがあったらそんなに偉いのか? それは「日本史」の語りではないか?

総じて、日本の歴史教育の欠陥をよくあらわした連載だったように思われる。
・高校までの教育が役に立っていない。
・「自分が知らなかったことがらは世の中に存在しなかったことがらである」と思っている。
・興味深いエピソードを追うだけで、「位置づけ」を考えようとしない。
誹謗中傷だったらまことに申し訳ないのだが、そんな印象を受けた。
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プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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