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中国人が理解しにくいこと

・実態として中央が地方を統制できないことはいくらでもあるが、制度としての地方自治という観念は、現在の社会主義体制下で許容されないだけでなく、歴史的にも存在しない。だから日本の政府と東京都の関係が理解できない。

・現在の歴史理論では、記録することは支配することである、という考えがある。ところで中国では、国家が認めたことがらは、儒教の経典や史書など国家が公認した「典籍」の記載事項も含めて「事実」であり、それは明白な変更が届けられ承認されない限り永続する。たとえば宋代の記録では、一度冊封を受けたきり朝貢してこないジャワの王様に、60年にわたって中国側の儀礼のおりなどにおこなう加封を続けている例がある。代替わりの報告などがないからには、同じ王様が統治し続けているはずだ、という理屈であろう。
こういう認識のありかたからすれば、小浜正子さんがブログに書いているように、古代の典籍に出ている(実効支配していると書いてあるわけでなはい)東シナ海や南シナ海の島々に、中国が支配権を主張するのはある意味当然のことだ。典籍に記載された「事実」を近代国際法によって否定されても、なかなか理解は難しいだろう。

だから中国人というのは度しがたい馬鹿なヤツらだ、とだけ考える日本人は、文化人類学のイロハを勉強するべきである。
現代日本にも、外国から見れば信じられない「奇習」がたくさんある。

ただ、アメリカもそうだが超大国は、もともと内部に多様なロジックを含んでいるいっぽうで、その多様性でも対応できない存在が外部にあるのだという真実には、鈍感である場合が多い。その点は、すぐに外来のアイディアにとびつく日本とは対照的なのだろう。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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