被災者の食物アレルギー

震災にあって避難所で暮らす被災者のなかに、食物アレルギーがあり支給される食べ物が食べられなくて困っている人がいるという新聞記事を読んだ。私自身は幸い食物アレルギーはなかったが皮膚や鼻ではアレルギーの経験がたっぷりあり、家族や友人・学生にはアトピーは珍しくないし、牛肉、エビ・カニ、キク科の野菜など食物アレルギーをもつ同僚・知人も何人かいる。そのため、この記事は他人事だと思えなかった。

被災者を支援する小規模自治体などの側にすれば、そこまで細かく配慮した食糧備蓄や食べ物の支給などできない、ということになるのだろうが、外国人被災者に対するいろんな外国語による支援などと同じで、こうしたマイナーな要求にもより広域的に対処できる仕組みができることを、切に願う。

そして、アレルギーで食べられない人を「ぜいたく言って」などと白眼視することだけはやめてほしい。
かつて日本に来たベトナム難民に含まれていたイスラーム教徒の少数民族に対して、受け入れ施設の給食担当者が「郷に入っては郷に従えだ」として、無理に豚肉の料理を食べさせようとしたことがあるそうだ。どちらも、「そういう問題ではない」。

自分が「理解できない」「おかしい」と思うことでも、「もしかしたらそちらが正しい(それも成り立つ)のではないか」とまずは考えてみる、そういう想像力と論理的思考力をみんなに身につけてほしい。でないと、民主主義社会は成り立たないはずだ。


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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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