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AAWH(アジア世界史学会)第2回大会

4月27-29日のAAWH(アジア世界史学会)第2回大会に参加し、そのあと慶州に見学に行って今日帰国した。
滞在中はけっこう強行日程で、ブログを更新する余裕がなかった。

AAWH会場の梨花女子大。話に聞いていた通り、キレイで便利な大学だ(日本の国立大学では競争にならない)。
 P1070001.jpg P1060972.jpg P1060974大学構内

大挙押しよせた阪大組(博士前期課程院生も2人含む)や神奈川・京都・大阪の高校の先生方は、それぞれ立派に発表を終えた(質疑は予想通り、英語が聞き取れなかったり答えが言えずに苦労することが少なくなかったようだが)。国際発信や交流、若手が経験を積むことなどどの面でも収穫が大きかった。阪大組のパネルが同じ時間帯に固まっていたこと、韓国の高校教員のパネルがなかったことといった、残念な面もあったが。

3人の基調講演(Keynote Speech)のトップに「朝鮮王朝社会と儒教」(六反田豊訳、法政大学出版局)で知られた李泰鎮先生が話された。隕石などの地球外から来る災害・気候変動といったテーマなのでびっくり。アンソニー・リード先生もインド洋・東南アジアの災害・疫病などのパネルを組んでいたし、こうした研究はもはや当たり前なのだろう。どちらも、災害や疫病が人々の心理、宗教などに与える影響に言及していたのは、このごろのトレンドのようだ。

私がコーディネートしたパネルのうち、歴史教育の方(高校から大学院まで)ではキム・ミンギュさん(東北アジア歴史財団)の高校選択科目「東アジア史」の設置趣旨や教科書の話、Kristine Dennehyさん(カリフォルニア州立大Fullerton校)の大学(本校とコミュニティ・カレッジ群の両方)での世界史教育(ハイスクール教員用の修士課程授業を含む)の話など、とても参考になった。

「東アジア史」の教科書(韓中日のほか中央アジア、ベトナムなども一部含む。検定に通ったのは2種類)をあとで見せてもらったが、この科目の提唱者であるキム・ミンギュさんとしては、まだ問題が多いので、すぐに日本語訳などはしてほしくないということだった。
問題というのは、世界史と東アジアのつながり、世界史の中の東アジア史の位置などがうまく教えらず、科目選択の問題もあって世界史認識の後退を招く危険があること(従来の選択科目としての世界史の履修率は25%程度ではないかと言われた。これをこの春新設された東アジア史と奪い合って、75%は韓国史しか学ばない状況が変わらないのであれば、たしかに問題だろう)、とりわけ下手をすると東アジア文明圏とそれ以外を差別する「華夷意識」を学習者に植え付ける危険があることなどが、キム・ミンギュさんの不満な点だという。
なお教科書執筆の過程では、もともと韓国史の専門家が大勢加わったが、国内だけ研究している専門家はうまく書けずに、結局は韓日関係史、韓中関係史などの専門家(+高校教員)が書くことになったとも言われた。日本の日本史研究者と同じ問題を、韓国の韓国史研究者もかかえているということだろう。

最終日の全体会では、初代会長の南塚先生に代わり、今回の事務局長のJi-hyung Cho先生(梨花女子大)が第2代会長に選出された。次回大会は香港とハイデラバード(インド)の2つの候補地があり、どちらにするかはまだ決まっていないそうだ。

藪田が打たれて負けるような試合が続き、帰国してみたらマリーンズは3位に転落している。ファイターズも武田久が登録抹消とあっては、ホークス独走? 困ったな。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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