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知ってしまった責任

来期の授業に使えそうな新聞のコラムを2件、今日の毎日新聞から切り抜いた。

その1は朝刊「経済観測」の水野和夫(埼玉大客員教授)「自由と牢獄」。新自由主義による過度の所得格差が、富裕層も含めた高ストレス社会をつくり、社会の二極化による合意形成の困難は議会主義を危機に陥れている、つまり自由の追及が人々を牢獄に閉じ込めたという逆説である。

その2は夕刊「憂楽帳」の大道寺峰子記者「責任」。阪神大震災をきっかけに子ども向けの家庭教師や遊び相手などの活動を開始した能島さんというNPO理事長の方の、「活動を始めた責任」、そして活動の中で、障害や貧困などスペシャルニーズをもつ子どもたちの存在に気づかされたことによる「知ったからには知ってしまった責任もある」という意見を紹介したコラムである。

毎度の手前味噌でいえば、専門研究から踏み出した(逸脱した)われわれの歴史教育も、高校教育などのたいへんな事態を「知ってしまった」責任を感じてやっているところがある。私個人の立場でもこれは、もう私が動かなくてもじゅうぶん形になった海域アジア史よりは、明らかにおおごとである。ベトナム史の方は、社会的重要性から見て研究者の層が薄すぎるので、これがお留守になるのはとてもつらいのだが。

夜、クラシカ・ジャパンでバレンボイムのブルックナー7番が流れている。
私はマーラーやブルックナーはほとんど聴かないのだが、7番は悪くないと思う。

名古屋市長の南京大虐殺否定。日本人のプライドをこういう非論理的なかたちでしか主張できないのは、情けない。 歴史を学んでしまった者の責任として、批判せざるをえない。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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