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フリーゲージトレイン

毎日新聞朝刊に北陸新幹線にフリーゲージトレイン(軌間可変電車)を導入することを国交省が検討している、という記事が出た。長野新幹線を延長して東京から金沢経由敦賀までは新幹線で結ばれる予定だが、その先、大阪までは新幹線建設のメドが立たないので、ほぼ実用化できそうなフリーゲージトレインを導入して、湖西線経由で大阪まで結ぼうということらしい。
現在開発中のフリーゲージトレインは、外国であるような車体を持ち上げて台車を取り替える面倒な作業をしなくても、異なる軌間のレールの間に設置された軌間変換装置をゆっくり通り抜ける際に自動的に車輪がスライドする仕組みだ。

自動車とくらべた鉄道の弱点は、乗り換えが多いことである。同一ホームで短時間のうちに乗り換えられればさほど問題にならないが、延々と通路や階段を歩かされ、時間も離れていると、利用者は一挙に減る。新幹線と在来線の直通運転はその点で大きな福音なのだが、そのために山形・秋田新幹線のように在来線側の軌間を変えてしまうと、他線から通じる貨物列車が走れなくなるなどの難点がある。その問題がないフリーゲージトレインが各地に広がれば、遅すぎた感もあるが、「線」の新幹線が「ネットワーク」に変わることができる。

線路をいじらず、車両側が線路に合わせるこの方法は、石井米雄先生が提起した「農学的適応」という概念を思いださせる。治水灌漑の土木事業など自然条件を改変する方法で稲作をおこなう「工学的適応」に対して、気候や地形などの条件に合わせて品種や作付け方法を変えていくのが「農学的適応」だ。東南アジア農民が示す多様な農学的適応の知恵の研究は、1970~80年代に躍進した日本の東南アジア地域研究の、もっともユニークな部分だった。

それにしても寒い。名古屋は大雪だそうだ。
通勤時、コートにマフラーに帽子に手袋と完全武装をしても、まだ寒い。
私はしもやけができやすい体質なので、この数日は、足のしもやけがつらい。
プロ野球のキャンプでもインフルエンザが流行っている。
受験生に影響が出ないといいが。


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No title

農学的適応は生態や環境に友好で、効率的な手段と思いますが、工学的適応はさまざまなインフラを必要とし、その建設は経済をより大きく推進できるのでしょうか。

しもやけには民俗処方があります。
まず、熱水でしもやけを洗います。そして、バナナを傷口に塗ります。塗った後、バナナは洗いません。
これで二三日、治るかもしれません。

Re: 農学的適応

コメント・ご教示ありがとうございました。

農学的適応は、高谷好一氏が強調したように、人間が自然を改造・支配できるという近代人の思い上がりを批判する含みがありました。ただ、人口が増えてしまったためしかたなく、とか強大な権力者がムリヤリに、とかで工学的適応をやってしまい、結果的に新しいシステムが生まれて技術や経済が進歩した、ということが歴史上で繰り返されてきたのも事実です。
いずれにせよ、「アジアの大文明はいずれも大規模な治水・灌漑事業を基盤とした」とかいうのは俗説にすぎません。とくに、稲作社会で大規模な治水・灌漑事業がおこなわれた例はまれです(雨が多いし川の水量も多いので人力で制御などできない)。カンボジアのアンコール帝国が首都のまわりの巨大貯水池を灌漑に使って大規模な水田開発をおこなったという説も、農学者によって完全に否定されています。
プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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