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東南アジア学会関東例会のご案内(10月27日)

日時:2018年10月27日(土)13:30~17:45
場所:東京外国語大学 本郷サテライト4階セミナー室
*地下鉄本郷三丁目駅より徒歩5分(http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html)

☆第1報告(13:30~15:30)
報告者:高田知仁会員(サイアム大学日本語コミュニケーション学科学科長、タイ日文化研究センター長)
題目: タイの寺院螺鈿扉に見るモチーフ・文様・表現技法の変遷とその歴史的意味
コメンテーター:未定

<報告要旨>

タイには螺鈿工芸の伝統があることは現存作品から知られているが、その中でも寺院扉は螺鈿作品として大変大形のものであり、その多くは制作に王家が関わりを持つ作品である。そうした作品には王朝年代記や銘文から年代がわかる作品が含まれている。つまり、そうした螺鈿扉は各時代の最高の技術をもって造られた作品であると言うことができる。

しかしタイの螺鈿工芸が始まって以来の変遷については、これまで詳しい研究が行われておらず、文様様式やモチーフの持つ意味、そして制作技法も含めて不明な点が多い。

そこで本発表では、各時代の王朝美術の特徴が明瞭に表現されていると期待される螺鈿扉を中心として、特に年代が判明している作品を基準作として取り上げ、そこに現れているモチーフ・文様様式・表現技法の変遷を検討することによって年代の不明な作品を含めた時期の区分を行い、さらに螺鈿扉から読み取れる歴史的な意味を明らかにしたい。

☆第2報告(15:45~17:45)
報告者:片岡樹会員(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・教授)
題目:日本宗教史モデルは東南アジア宗教の説明にどこまで使えるか―顕密論から見たタイ宗教論の試み―
東南アジア学会 関東例会
コメンテーター:中西裕二(日本女子大学間社会学部 文化学科・教授)

<報告要旨>
本報告では、タイ国の事例から、日本宗教史論のモデルをヒントに東南アジア宗教を再検討することを試みる。タイ宗教論の分野では近年、国家公認の正統サンガを中心において構築された従来の研究パラダイムに対する新たな問題提起が相次いでいる。それをもたらしたひとつの要因は、タイ仏教といわれるもののハイブリッド化が顕著に進展しているという事実であり、さらにその背景にあるのは、中国系、インド系、土着民間信仰系など、従来の上座仏教論ではじゅうぶんにカバーできない要素の増殖である。こうした状況は、上座仏教、大乗仏教、ヒンドゥー教、あるいはタイ人、中国系・インド系住民というような、既存宗教を単位にとりあげそれを民族集団ごとに切り分けるアプローチがすでに非現実的であることを示している。本報告ではこの状況を統一的に把握するための新たな試みとして、日本宗教史論特に顕密体制論の応用を仮説的に提案する。もちろん荘園制度に裏打ちされた権門寺社による全国の末寺末社の系列化という日本の特殊事情が、ただちに現代の東南アジアに当てはまるわけではないが、両者の異同を考察することで、日本発の東南アジア宗教論モデル構築の可能性が見えてくるだろう。



例会終了後、18時から19時頃まで、同会場にて簡単な懇親会を予定しております。

ご不明な点は、関東例会(kanto-reikai[at]tufs.ac.jp)までお問い合わせください([at]を@にして下さい)。
また、関東例会のブログ(http://kantoreikai.blog.fc2.com/)も、
過去の例会の記録等を掲載しておりますので、合わせてご参照ください。

よろしくお願い申し上げます。

関東例会委員
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プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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