アルナ車両のリトルダンサー・シリーズをご存じですか?

鉄道本をいろいろ出しているイカロスという出版社のムックの1冊を、本屋で発見して購入。


以前紹介した「鉄道ピクトリアル」の路面電車特集ほどの詳しさはないが、コンパクトにいろいろな内容を紹介している。特に勉強になるのはアルナ車両(旧ナニワ工機→アルナ工機)の超低床車「リトルダンサー・シリーズ」や、川崎重工業の超高性能バッテリーを積み架線のない区間も走れる「ハイブリッド路面電車」などの、メーカーの話である。広島電鉄の誇る国産5連接超低床車Green mover maxは残念ながら写真だけだが。

これを含め、このムックの基調は懐古趣味などではなく、新しい都市作りのための政策と技術である。その筋では名高い富山市の、中心部の路面電車復活を軸にした「コンパクトシティ」構想も要領よく紹介されている。九州の路面電車の紹介では、長崎(路面電車維持のために兼業のバスを切り離した)と、熊本・鹿児島(どちらも市営でありながら、超低床車導入や、美観とヒートアイランド現象防止の両面で有効な軌道の芝生化など、先進的な施策を実施し乗客数も維持している)の両方を公平に紹介しており、「なんでも民営が良くて公営は駄目」という偏見とは一線を画している。

欧米(米国も!)や中国はLRT(高性能路面電車を中心とする、鉄道より小型の軌道交通システム。そのための車両をLRVと呼ぶ)の建設ブームであり、近畿車輛のアメリカ向けLRV輸出など、日本のメーカーはそこに進出している。ところが肝心の国内では、LRVがそれなりに各地の既存路線に導入されてはいるものの、システムとしての路面電車に対しては相も変わらず、地域レベルでの「時代遅れ」「赤字」「自動車交通の邪魔」などの古い古いイメージがぬぐえないままである。このため、国土交通省が後押ししているにもかかわらず、LRT建設(や既存路線の延長とLRT化)は進まない。TPPへの各地域の反対などは理解できるとしても、関西では堺市のLRT否定が示した通り、LRTの問題では地域の側がはっきり遅れている。不勉強だと言わざるをえない。

コンビニで買った夜食のケーキ
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朝刊には推理作家の土屋隆夫氏の訃報が出ていた。「影の告発」「天狗の面」など大学生時代に一生懸命読んだ覚えがある。日本の推理作家では、中学時代の松本清張と横溝正史に始まり、高校時代に高木彬光と森村誠一、そして大学時代は鮎川哲也と土屋隆夫などを主に読み、最後は内田康夫と島田荘司にちょっとかかったぐらいで勤めが忙しくなって放棄、というのが私の読書歴だった。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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