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市民のための世界史Sの最終回

学部高学年・大学院生向けの高度教養教育「市民のための世界史S」(隔週木曜6・7限)の最終回が終わった。毎回15人程度、最終回も11人来てくれた。
この授業4年目にして今年はやっと、毎回前半に大きな流れやキーワードの解説をおこない(教科書そのものはその日にやる章を読んできたことを前提とする)、後半をテーマディスカッション(形式はグループディスカッションが主)にあてることができた。

今日の課題は以下の2つ。
・2030年に世界経済の中心になっているのは、どの国・地域だと思われるか。狭い意味の経済と科学技術だけでなく、人口の大小と資源の有無、政治体制などにも注意しながら討論してみよう。
・「理想の阪大世界史入試問題」の出題例を作ってみよう(ペーパーテストとは限らない)。

一つ目は最初にアメリカ、中国、EU,その他の4択で手を上げさせ、その後少し考えさせてから論拠を説明させた。時間の都合でグループ討論にはせず。説明は数名のみにさせた。これの狙いは人口、政治体制などが状況次第でプラスにもマイナスにもなる点に気づかせることである。未来予測だから当然「正解」はなく、適切な論拠を論理的に示せるかどうかが評価の対象になる。

二つ目はグループで、理想の入試問題案を作らせた。既存の入試の形式や時間と金、採点の容易さなどに配慮する必要は一切ない、という前提で考えさせたが、1グループは通常の論述問題、もう1グループも資料をもとに答えさせる問題(論述or面接)で、形式についての面白い発想などはなかった(3グループとも、現代に関わる問題を考えてくれた点はよかったのだが)。もう1グループがかろうじて、歴史上の事象について新聞を書かせる、当時の人になったつもりで日記とか演説を書かせるなどの、中学・高校のクラスではやっていそうな形式を提案した。

「教養課程の試験の方式も参考にせよ」と言ったのだが、「教科書・参考書持ち込みあり」などの提案はその場ではでなかった。あとで手を上げさせたところでは、持ち込みありのほかにも、パソコンほか調べる道具を大学側が貸し与えるという案が出た。課題を事前に提示して準備させる方法も出てきた。
「図書館で試験をする」(つまり置いてある図書を自由に調べさせる)という方法は、計画している大学があると報道されているはずだが、今回の受講生は新聞など見ていなかったか。外語系・国際系の一部ですでにやられている英語による出題(回答も英語でさせてもいいのでは)なども出るかと期待していたが。

このほか面接やグループディスカッション・グループ発表形式など、いろんなやり方が実際の入試でも試行されてしかるべきだろう。今日は課題の出し方が唐突だったか、いつも面白いことを考える学生もちょっと戸惑っていたようだ。

この授業は都合で来年は開講できないのだが、だれか代わりにやってくれないかな。
今学期の授業はこれで全部終わり。あとは卒論・修論の口頭試問に院入試、学部入試などなど。。。

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プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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