SEALDsの若者のスピーチ

忘れないように「史料として」貼り付けておこう。
こういうのを「理性的でない女の子の感傷」とか思ってる古い頭の男どもを手玉に取るのは、アメリカ・中国・ロシアのどの国にとっても易しいことだろう。

「おはようございます。SEALDs KANSAI(シールズ関西)の大沢まみと申します。

 今、(奥田)愛基くんが紹介してくれたんですが、本当に私は2年前ぐらい、半年間、もうちょっと、ずっと布団の中にいて、なんか『こんな社会で』とか思って、ずっとアニメとアイドルとかばっかり見て、人と話したくなくって。

 でも、今ここにいて、自分がこうやって喋って、愛基くん、さっき、『あん時(中学生の時)の俺が自分見たらどう思うんやろう』みたいなこと言うてたんですけど。でも、私、たぶんあん時の自分が私、今の私見たら、『よかったね』と言うと思います。『これだけ、この社会に希望が持てるようになってよかったね』って、たぶん言うと思います。

 だって、ここにいる人たちを見て、関西で一緒にたくさんの人と…。最初の抗議の時30人やったんですけど、今日の抗議には6000人集まってる。そういう景色を見てるなかで、安倍首相には、この社会のいっぱい偉そうがっている人には、私たちの民主主義も、平和も、立憲主義も奪うことはできないと、わかりました。

 私、引きこもってて。でも、今は私を支えてくれる女の子達がいて。でも、彼女達は、彼女のうちの1人は、例えば、家に帰っても、ご飯が出ないんです。

 それは、お母さんがどこかへ行ってしまって、お父さんも仕事に夢中で、冷蔵庫に何もなくって、調理器具もなくって、その子も料理の作り方知らんくって、いつもお菓子ばっかり食べてて、コンビニで売ってる最新のお菓子とかいつも教えてくれて。

 その子にこの間、首相の名前聞いたら『アベノタカシ』って言われました。これ、めっちゃ面白いけど、でも、私全然笑えなくって、そん時。だって、首相の名前も知らなくって、安保法案の『あ』の字も知らなくって、国会で今どんだけやばい会議がされてるかってことも知らんくって。

 その子がただ明日何食べていくかとか、親に愛されたいとか、そんなこと思っている間に、その子に一番関係する法案が、こんな無茶苦茶な形で通ってて。私はそれ聞いて、笑えなくって、涙が止まらなくって…。

 その子は、ここに来ることができません。だから、代わりじゃないけど、私は今日その子の分も声を上げたいです。スピーチさせて下さい。

 安倍首相は数の力で憲法違反のことを押し進めることはできますが、ここに上がっている声を消すことはできません。国民の多くが、気づき始めた政権の危うさに対する疑念を拭いさることはできません。

 私たちが戦わねばならない相手は、海の外には1人もいないんです。私たちが戦うべき相手は、立憲主義を無視し、議論にならない答弁を繰り返し、民衆の声に耳を傾けず、平和より戦争を好む、この国の首相です。

 SEALDsの活動をしていると、よく将来の夢を聞かれるし、『政治家にならないんですか?』とか、『政党作らないんですか?』とか言われるんですが、私個人としてはそれを否定します。私にはぼんやりとやけど、昔からしたら考えられへんけど、30年後くらいに叶えたい夢があるんです。夢ができました。

 それはちっちゃな喫茶店をすることです。どこかの下町で、狭いお店がいいんです。

 近所の小学生が力作の絵を持ってきたら、ジュース無料であげちゃうようなお店です。

 長時間、勉強や読書をしていても居心地が悪くならないお店です。

 明日どうやったら生きていったらわからなくなった人が、なんとなく立ち寄るようなお店です。

 今日はちょっとお家に帰りたくないなと思っている女の子が、コーヒー1杯で粘れるお店です。

 自分はどこにも帰る場所がないと思った時に、ふと思い出すようなお店です。

 親子丼とコーヒーの美味しいお店です。

 私は政治家になんかになりたくない。でも、国会で寝ている議員よりも、ずっと真剣に政治のことを考えている自信があります。それは、叶えたい夢と、生きて行きたい未来があるからです。毎日命を懸命に生きているからです。

 そして、そのささやかな夢や、生活や、命を守るのも、壊すのも、紛れもなく政治だからです。だから、この国の政治家のトップに、『国民の理解は関係ない』とか言われたら困るんです。だから、『立憲主義って何ですか?』とか、国会議員が言い出したら困るんです。

 私は、決してそれを政治家として主張したいんじゃない。その政治のプロの方々の、あまりにも軽々しい言葉が、一番影響を及ぼす、一番立場の弱いものとして、命を馬鹿にした勉強不足の政治家には『辞めていただきたい』、と言いたいんです。

 多国間の戦争に首を突っ込んで、人を殺す手伝いを(しようと)して、国民が納得しなければ、憲法を無視しても法案を通してしまうような国のどこが美しんでしょうか。

 普通の国じゃないと言われても、自分たちの信じる平和の作り方を貫き、世界で一番新しい普通の国になろうとする方がよっぽど美しい。これは地味で、時に非難されるかもしれませんが、私は何千人を殺して普通の仲間入りをするよりも、1人を救うために奔走して、バカにされる方がずっといい。

 人を失う罪悪感よりも、そこに作り上げた信頼感で自分の身を守りたい。

 全国で怒りの声をあげる全ての人が、ここにいる私たちが、『国民の理解は関係ない』と言い放った独裁者を絶対に忘れません(※)。

 『憲法学者は関係ない、法的安定性は関係ない』と、平気な顔で言う議員一人ひとりを忘れません(※)。立憲主義をご存じない議員も、それを無視する政党もこの怒りと一緒に絶対に忘れません(※)。

 この法案が通って死ぬのは民主主義ではなく、現政権とその独裁政治です。

 民主主義は止まらないんです。次の選挙で彼らを必ず引きずり下ろしましょう。それが出来るのは、出来るのも、しなきゃいけないのも、政治家ではない私たちです。やれることは、全部やる。私は絶対に諦めません。

 2015年9月19日、大沢まみ、私は強行採決に反対し、安倍政権の退陣を求めます」

(※)自民党の高村副総裁は9月7日、青森市での講演で、安保法制をめぐる国民の理解について、「十分得られてなくても、やらなければいけない」と述べた。また礒崎陽介・総理補佐官は2012年5月28日の自身のTwitterで、立憲主義について「この言葉は、Wikipediaにも載っていますが、学生時代の憲法講義では聴いたことがありません。昔からある学説なのでしょうか」などと述べている。さらにこの礒崎補佐官は、7月26日には大分市での国政報告会で安保法制について、「我が国を守るために必要な措置かどうかで、法的安定性は関係ない」などと発言し、問題となっている。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/266039
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プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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