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平田オリザさんと対談

「10月戦役」の2回戦(授業は別として)は21世紀懐徳堂のイベント「芸術する学問」で、平田オリザさんの劇「ヤルタ会談」の上演をみた後で平田さんと対談。

演劇はまったくしろうとで、おまけに対談などというのもほとんど経験のない私はびくびくものだったのだが、劇は面白いし、対談も平田さんがうまくリードしてくれたので、辛うじてなんとかなった(かな?)。

この対談のために「東京ノート」以下、平田さんの戯曲を読んだり、「演劇入門」ほかの著作も目を通したのだが、「近代演劇」を越えた「現代演劇」の創造、「体で覚える」式でないマニュアル化をあるレベルまで大胆に進められたところなど、「現代歴史学」や「現代歴史教育」を作りたい私にとって、同感する点が多かった。

すでに高校でこの劇を使った教育の例があるそうだが、「ヤルタ会談」は「これを見せて学習事項定着をはかる」だけでなく、「演じさせることにより歴史を感じ、考えさせる」目的でも使えそうだ。

また、ヤルタ会談という題材は、歴史の理解にとって、2つの意味で効果的である。
第一は、「世界を仕切る」大帝国の強烈な意志と、しかしその理解できない「小国」がとんでもないことをやらかす(「帝国主義の打破」とかいうプラスの方向とは限らない)という歴史の複雑を見るいとぐちになる。
第二は、「三つどもえ」という状況が、日本を支配してきた思考法である一元論(自分の国の歴史しか考えない)、二元論(日本とアメリカ、日本とヨーロッパなどしか考えない)を越えることを要求する点。もちろん実際は「三つどもえ」をはるかに越える複雑な関係があったのでが、それを直接ありのままに出したら人間はなかなか理解できない。そこに少しずつ近づくためには、「2」から「3」への飛躍が大事だということ(比喩的に言えば、2次元=平面から3次元=立体への認識のひろがり、ということ)。

平田さん、「青年団」の皆さん、ありがとうございました。
来年3月には国際交流基金の仕事でハノイにも行かれる由。ベトナム人が平田演劇をどう見るかも、とても興味深い。

来週の3回戦(ホームグラウンドの阪大歴史教育研究会での、しかし完璧に専門外の気候変動の歴史についての発表」)も頑張らなくっちゃ。
しかし、その後も仕事の依頼がつぎつぎ来て、「11月戦役」もありそうな...
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プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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