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関大シンポその2・近世とは

関大シンポでは、問題提起をした篠原啓方さんが「(東アジア周縁部において)近世とは何か」も議論したいと言われたのだが、総合討論の時間が足りず、十分な議論はできなかった。また14世紀の危機を克服してから大航海時代までの「近世前期」と、大航海時代終了後の「近世後期」ではおよそ世界の構図が違うが、そこに問題提起や司会が配慮しなかった点は物足りない(日本史・琉球史の人は近世と言えば17世紀以後に決まっている、と最初から思っていただろうし)。

そのうえで桃木式にまとめると、
1.古代・中世と比べてケタ違いの「中国の膨張圧力」。ただし明初システムのような「中華帝国」の影響拡大と、清代のような帝国は背景に退き中国文化や華人ネットワークの拡大が前面に出る時代は区別すべきだろう。
2.その圧力の中での周辺諸国の、これまた古代や中世とは違った密度や大衆性をもった自己形成(「小中華」はその一パターン。近世琉球権力は別のパターン)。ただしそれは中国と自国の1対1関係を通じて成立するのではなく、「周縁同士の横の関係」「さらなる周縁との重層的関係」「華人ネットワークのような脱領域的関係:の絡み合いの中からできあがってくる(中心=上の方しか見ていなくて-琉球の場合はそれが清と薩摩の2つあるのだが-「横や「下」と比べられると怒り出すような心理はよく見られるが)。
3.「小中華」を典型として、近世東アジア周縁部の政治権力や集合的アイデンティティには、「小帝国」を志向する側面と、「プロト国民国家」に向かう面の両方が見られる。

こんなところが要点ではないだろうか。

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プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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