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毎日新聞

最近の学生には理解できないかもしれないが、「旧人類」の私は毎日、新聞を読む。
愛読紙は朝日でも讀賣でも日経でもなく、毎日である。歴史があって現在は弱体、というところがどうにも私好みなせいだろうか。私の若いころは「大阪中心主義」と「全共闘」の質の悪い部分が集中している感じがあり悲惨だったが、最近はずいぶんましになった。

今日の夕刊も「月刊ネット時評」(高原基彰氏)などはいい記事だと思う。震災後の日本のネット言論について「この期に及んで、国内の状況に対する不満を、隣国の悪口としてしか表現あるいは解釈できない、前近代的な認識枠組みがまだ一部に残っているのは、恥ずべきことだ」というあたり、日本の右翼の言論が実は「中国人の悪いところにそっくり」である点を的確に突いている。

その一方で、1面の「?の災害専門用語 英訳します「仮設」「警戒区域」」という記事(記者の署名入り)は不勉強だ。京大でやっている留学生用の英中韓3言語のネット上での自動翻訳サービス(無料)に、英語だけ原子力や災害関係の専門用語を入れたことを特筆しているのだが、京大で震災後に「なにが起きているか知りたくても日本語のニュースがわからない」という訴えが相次ぎ、「災害への不安が影響したのか。卒業式を終えた留学生が予定を早めて母国へ帰ることもあったという」(知らなかったの???????)などと他人事のように書いているのは、1面の記事として恥だ。

最後の方にも「東日本大震災では多くの外国人被災者が出て、サポートが課題になった」とこれも他人事のように書いているが、あのときマスコミは外国人被災者のことをどれだけ報じたのか? 東北からどれだけのベトナム人労働者が逃げ出したか、三陸の海岸でどれだけのインドネシア人水産労働者が被災したか、マスコミは調べるぐらいはしたのか。

こういう記事を書くなら、震災直後にいくつかのウェブサイトが多言語情報サービスを立ち上げたこと、特定言語でも原発情報や救援情報など詳しい解説を連続掲載したウェブサイトがあったこと(このブログの3月30日付記事に一部を紹介した)なども調べてから書くべきだったろう。そうすれば、今ごろやっと英語だけなんて、1面に載せる価値はない、載せるなら「震災対策予算を投じて、多言語翻訳サービスの構築を急ぐべきだ」といった論調にならねばおかしい、と気付いたろう。そもそも(京大のサービスの場合、利用者は国外にもいるだろうが)、日本にいて翻訳サービスを必要とする外国人の多数派は、アジア系労働者など英語のわからない人たちのはずだ。

*私のある友人はまったく英語ができないが、中国・韓国通だということで、某大学の国際文化学部で留学生の世話を担当する教員になった。その大学は最初、英語のネイティブを雇ったが、来る留学生はアジア系ばかりで意味がなかったそうだ。

私は京大出身だが、こういう「なんでも東大や京大を有り難がる」マスコミにはずいぶん呆れさせられた。
「ベトナムのような珍しい外国」の情報を必要とする場合でも、この人たちはしばしば、まず東大か京大に電話する。「外交情報なら外語大」という認識がないのだ。「大学は東大(京大)」「外国語と言えば英語」「野球は巨人(阪神)」... それで済むなら毎日新聞はいらない。朝日と讀賣だけでいい。 

「困ったもんだにゃ」「にゃん、もっと勉強してほしいにゃ」

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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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