留学生の日本語チューター

東洋史の研究室でポスドク・院生との雑談。
留学生が増えると院生が日本語のチューターとして付くことになるが、それには日本語に関するチューターの素養が必要である。それは通常の小中学校の国語教育では全く歯が立たない。歯が立たない院生の指導を受ける留学生にも、それは幸せなことではない。幸い阪大文学部には外国人に教える日本語/外国人が使う日本語を研究する現代日本語学の専門分野があるし、国語学にも超面白い先生がいる。たとえば東洋史の院生も、日本語教員の資格を取るまではいかなくても、そこで日本語に関する認識のアップデートをある程度しておくと役に立つだろう。東洋史の院生は、中国史なら中国語を習い中国に留学する者が多いが、日本語を客観的に見直す訓練は現地語習得にも役立つはずだし、中国語の高度な知識をもとに中国人留学生の日本語を指導するといった能力は、院生・ポスドクの稼ぎにもつながるのではなかろうか(留学中に現地の大学で日本語教育のアルバイトに関わる者は少なくないだろうが、日本の大学でも一定の需要が開拓できるだろう)。

たとえば中国人やベトナム人はきわめて高い確率で、以下の表現をする。
「だれはこの本を書きましたか」(疑問詞の使い方および「は」と「が」の違い)、
「大阪大学に付属される研究所」(受け身の使い方および自動詞と他動詞の区別)
「中国がベトナムと交渉についての研究」
(助詞の他の品詞との組み合わせおよび用言と体言の区別)
これらの表現がなぜいけないのか説明できないと、留学生の論文の添削は困難である。

「注文の多い料理店」阪大東洋史で、また院生にこんな要求をしたら、いよいよ院生が来なくなるかな?
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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