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タイのクーデタを授業で扱う一般的前提

さすがに西側諸国は今回のクーデタを批判しているが、軍部のクーデタがなぜ批判されるか、先生方のクラスの生徒・学生はきちんと理解できているだろうか。
言うまでもなく文民統制に反するからだが、ではなぜ文民統制を崩してはいけないか、生徒・学生は他人に説明できるだろうか(論述式の試験で書けるだろうか)。できない生徒・学生がものすごく多いはずである。もしわかっていれば、現在の日本政治に対する若者の態度もこうはならないのではないか。

もう一点、これは京大の玉田芳史教授の受け売りだが、かつてよく言われた「経済成長が進めば中間層が成長し民主化が進む」というテーゼ(エコノミストが好きなテーゼ)は、ときと場合による。「経済力のないところに先進国標準の民主化を求めてもたいていうまく行かない」というテーゼなら正しいが、「経済成長したら必ず民主化が進む」「その担い手は新中間層である」などというのはマユツバものである。

「労働者階級を恐れる中間層がナチスを支持した」というのと似たような動きがおそらくタイで起こっている。タックシン派の田中角栄を思い出させる金権政治が、既成エリートだけでなく中間層の憎悪を強めているかもしれない。近世~近代に封建制を打倒して作られた「民主主義」社会は、もともと経済力と知識・道徳をもつ「公衆」の合議で動くのが常識であり、それは全国民が平等に政治的権利を持つ20世紀の「大衆民主主義」とは別のものだったことも、思い出されるべきだろう。



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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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