JR発足(国鉄解体)から四半世紀

鉄道ジャーナル5月号
東海道・山陽新幹線の500系、JR九州のハイパーサルーン、JR西日本221系など、JRの前進面を象徴した初期の車両が特集されている。
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しかし、後ろの方に出ている曽根悟「揺らいでいる鉄道輸送の信頼性を取りもどすために」は深刻な実態を伝える。
著者は本誌の常連で、鉄道工学の専門家である。

工事のために列車を運休させるのはよくあることだが、小規模な工事で行楽シーズンの人気列車が大々的に止まるようなケースが増えている。
沿線火災や雪などの自然災害でも、ダイヤの混乱が広範囲に長時間続いてなかなか復旧しない。
統計的にも30分以上の遅れや運休を対象とする「輸送障害」が年々増えているのだそうだ。

雪といえば、2月の大雪の際に同僚が横浜線で長時間閉じ込められたという話を聞いた。現場の状況は知らないが、頻繁運転の大都市通勤路線で「長時間ストップ」はまだしも「長時間車内に閉じ込められる」というのは理解に苦しむ。

要するに仕事のノウハウも社会的常識も継承されていない、したがって「ヘタクソな措置」「非常識な対応」がまかり通る。大学も含めて日本中でおこっていることが、JRにもおこっているということではないか。JR北海道だけが異常なのではない。
こういう状況の背後に、1970年代から営々と進められた、新自由主義的な方向への流れがある。「民営化の代表的な成功例JR」という宣伝は、日本社会をそちらの方向に転換させるうえで、ずいぶん影響力を発揮した。それ以前の社会に戻せなどと言っても意味はないが、こういう民営化神話を信じたままでは、JRも日本社会も、危機を脱することはできまい。

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プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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