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基礎セミナー

昨日、都合でアップロードできなかった「鉄道ピクトリアル」の表紙。


巻頭のグラビアには「新しい路面電車」「利便性向上と環境への配慮」「導入の続く超低床車」の写真が並び、本文には「LRTをめぐる日本の現状と課題」「都市の拡散から凝集へ-富山ライトレールとまちづくり-」「欧米におけるLRTの動向」「路面電車の公的規制」「鉄軌道直通運転の試み」などの記事が並ぶ。単なる懐古趣味の特集でないことがわかるだろう。

今朝は早起きして大手前病院(天満橋)に行き、毎年恒例の人間ドックを受診。近年、毎年のように1つぐらい「精密検査」の指示がついてくるが、今年はどうなることやら。もっともそれは実際に精密検査するとたいていなんともないので、より大きな現在の問題は脳の老化か。今日も病院から帰る途中や大学に行ってから、いくつかボケをやらかしたり嫌な思いをした。

大学では、数年ぶりに回ってきた教養課程の「基礎セミナー」でやっている「ベトナムの歴史と文化」を昨日から再開。「基礎セミナー」は毎週同じ時間にやらなくてもよいので、今年は4月に2回集まってオリエンテーションをしたあとしばらく休み(その間にベトナム関係のイベントに出るかベトナム人にインタビューして、どちらもレポートを提出することを義務づけた)、夏に数回集まって、4月に決めたテーマの研究発表を1人ずつ順番におこなう、というやりかたにした。登録者は高校生2人を含め14人(近隣の高校生が申し込むと、若干名に限り受講できる)。

初回の昨日は、映画(ベトナムに関する映画/ベトナムで作った映画の両方)、コーヒー(生産やベトナム式の飲み方)について、今日は前近代と現代の中国との関係、とそれぞれ2人ずつ発表した。1回生なのでまだ調べ方が浅かったりパワポの操作に慣れていなかったりといろいろだが、みんな一生懸命やっている。アメリカのベトナム戦争映画は相手のベトナム(人)にほとんど関心がななく、わけのわからない敵と戦っているだけであることなど、鋭い指摘もあった。意外だったのは、かつてあれほど地上波のTVなどでも放映したアメリカのベトナム戦争映画が、現在の日本ではほとんどDVDで売られていないこと。

1990年代のベトナム・ブームの時期と比べて、日本ではベトナム料理屋の質の向上など交流・理解が深まった面もたしかにあるのだが、忘れ去られたこともたくさんあるようだ。そしてすぐれた入門書やHP/ブログはまだまだ少ない。たとえば、再三再四述べてきたが、複雑な外国語の人名・地名等をカタカナで完全に表記することは無理であるから、ベトナム語の細かい表記に目くじら立てても仕方がない。が、それにしても「タモリの中国語(あるいは「餃子の王将の中国語)」なみのデタラメは困る。大手出版社の新書などで、ベトナムの固有名詞をしっちゃかめっちゃかな表記で書いたものが平気で売られているのは、「ベトナムをなめてるんだろう」とツッコミたくなる。

どんどん脱線するが、これまた再三再四述べてきたように、日本ではベトナム語を含むマイナー言語の専門家養成体制はまったく貧弱である。ベトナムに対する学術・技術面での支援なども、日本側の英語での発信が弱いこともあり、日本語の文献をベトナム語訳して読ませたり、日本人専門家の日本語での指導をベトナム語訳して聞かせるケースが多いのだが、翻訳や通訳はベトナム人任せ、という分野が少なくない。だが、それでいいのだろうか。

ベトナム人の日本語力も、急速に上昇したとはいえ、日本語の上手な中国人や韓国人に比べたらまだまだである。
実際、私程度のベトナム語力でも、不正確な翻訳・通訳の例を見つけるのは簡単である。ところが、ベトナム人任せの分野では、正確な翻訳・通訳がおこなわれているかどうかの「品質検査」ができないのだ。

はっきり言おう。こういう国や社会の利益が明白に損なわれる状況が目の前にあるのに、学習者の側はかつてメジャーだった(しかし現在は人が余っている)西洋の言葉にばかり群がる状況が今後も続くなら、「マイナー言語」を優遇するアファーマティブ・アクションでも導入するしかない。



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プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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