木浦大学島嶼文化研究院

「1945年8月15日にも、日本の全国の鉄道は(まだ破壊されていなかった路線についてだが)すべての列車が1分の遅れもなく運行していた」という伝説がある。
秘密保護法案ぐらいでわれわれの仕事をストップさせるわけにはいかない。

2日におこなわれた木浦の国立海洋文化財研究所(沈船の博物館として有名なところ)で行われた木浦大学島嶼文化研究院30周年、海域アジア史研究会20周年の共同シンポの報告を、簡単にでも書いておかねばならない(プログラムはすでに紹介済みである)。
P1010292.jpg  P1010294.jpg  P1010328.jpg

報告集の表紙。
img941.jpg

個人的には、金京玉先生の島の生活の話の中で、近世の干拓と農業にふれたところが面白かった。干拓して畑を造成し、米はできにくいので麦などその他の穀物やサツマイモなどイモ類を植えるが、穀物がきちんとできるまでには10年かかる、それまでは綿を植えてその売り上げで食っていくのだそうだ。新安沈船発見水域に近い曾島(ジュンド)への翌日のエクスカージョンで、干拓地をたくさん見ることができた。

日本側の報告では、韓国側から倭寇に関する部分で質問が出た。予想取りだが、中世日本の統一・集権国家でない国家形態が理解されていないので、ナショナルでない海賊集団が理解できないのだろう。

韓国側で、高麗史など漢文史料を使った報告もあったが、パワポで映された資料を見ると、ベトナムでよくあるのと同じで、同音の漢字や似た筆画の漢字を取り違えるなど、漢字の素養は高くないようだ。

会場の海洋文化財研究所では、新安沈船の展示室と、その他の高麗時代沈船の展示室をゆっくり見せていただいたほか、当日から始まった1960年~70年代の木浦市街と暮らしに関する特別展(こちらのシンポ終了後に開会式展が始まり、われわれも参列させていただいた)も見学できた。
新安沈船の図録ゲット。
img940.jpg

翌日は木浦大の島嶼文化研究所を見学。旧市街に近い丘の中腹に位置し、木浦大の旧キャンパス内にある旧師範大学の建物に、引っ越してきたばかりだそうだ。
P1010530.jpg


img944.jpg  img943.jpg  img942_edited-1.jpg
雑誌や最近開いた会議の紀要、結成したばかりの「東アジア島嶼海洋文化フォーラム」趣意書などをもらった。フォーラムは第1回が最近、鹿児島大学で開かれたばかりだそうだ。

海域史の協力相手として、今後もいろいろできそうだ。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセス・カウンター
あなたは
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR