「歴史基礎」の難しさと必要なこと

日曜日に東京女子大で油井大三郎先生の研究会。
北海道から吉嶺茂樹先生が来て報告された。

・高校歴史基礎が(地理基礎とならんで)必修科目として開設されたら、地方の公立校では教員配置と担当授業時数の関係で、世界史や日本史の専任でない教員が教えるだろう。
・センターなど入試に関係ない科目だったら、だれもまじめに教えないし勉強しないだろう。
・高校そのものでも入試でも、なにをどう評価するのかのモデルがないとうまくいかない(必修だから高校としても、スーパー進学校でも「底辺校」でも、定時制や通信制でもどこでも成績をつけねばいけない。そこで単なる暗記の点数でない成績評価基準をどうやって組み立てるか)。

教える中身をどうするかよりも、これらの仕組みを考えないと成功しない、と言われナットク。
第一の問題については、吉嶺先生から何度も聞いた話だが、現場の教員が自分が受けた世界史B・日本史Bのイメージでしか授業ができない(世界史の場合、Aを担当しても「Bの前半or後半」を教えるしかできない)という点を改める教員養成や再教育が不可欠だとあらためて感じた。それがないと、かりに歴史の専任教員が歴史基礎を教えても、世界史Aと同じ失敗を繰り返すことになる。また政経や倫理専門の先生にも教えられるような指導書・解説類もたくさん必要だろう。これらは阪大歴教研が取り組める部分だ。
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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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