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世界史教育の轍を踏むにちがいない秘密保護法案

小川幸司先生の「苦役への道は教師の善意で敷き詰められている」を思いだすまでもなく、世界史は教員や研究者がよってたかって、暗記事項をどんどん増やしてきた。

一度でも試験に出ると、教えねば不安になる。
一度でも教科書に書かれたら、教えねば不安になる。
教科書を書く方も、一度でも試験に出たら、書いておかねばということになる。

無駄になった古い事項を定期的に見直す仕組みは、なかなか機能しない。
不勉強で古い事項を出題する入試がある限り、教科書から外せない。
古い事項を依然必要だと言い張る研究者や教員がいる限り、教科書から外せない。
教科書から外れても、全体がたくさんありすぎるため、現場の教員が気づかずに教え続けることがよくある。

こういうふうだから、なにが本当に必要かは見失われる。
ごくごく基本的な問題を外国人留学生に突っ込まれて、偏差値の高い日本人大学生が答えられない(「知らない」のではなく、頭の中からその場で取り出せない)。

秘密保護法案でも、こういう教員と同じことを官僚がするだろう。
ちょっとでも可能性のあるものは、秘密にしていないと不安になる。
ちょっとでも自分の責任になりそうなものは秘密にしないと不安になる。
不要になった秘密を定期的に解除する仕組みは、機能しないだろう。
「いや、それはまだ危険だ」と言い張る官僚がいれば解除できない。

そうやってなんでもかんでも秘密にすると、なにが本当に守らねばならない秘密かが見失われる。
優秀なスパイやテロリストにとって、そういう状況につけ込むのはむしろ容易だろう。

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ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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