文化勲章・文化功労者

よく存じ上げている先生が文化勲章に2人(斯波義信先生、藤島昭先生)、文化功労者に1人(東野治之先生)同時に選ばれたというのは、初めての経験だろう。歴史学者のお二人はどちらも阪大に縁がある点でもめでたい。
ちなみに光触媒で有名な藤島先生は、学生時代に横浜国大で私の父の指導を受けており、私が小中学生の頃に家に遊びに来られたこともある。そんな年齢のガキがなんにも知らず話をしていたのは、今となってはおそれ多いことである。
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ルールと日本人

忙しくて全然記事が書けない(より簡便なFBはなんとか書いてるがブログは面倒くさい。そしてしばらくログインしないと確認キーが必要になるなど余計に面倒になる)。その間に総選挙も終わったし野球などのいろんなイベントもどんどん過ぎていく。

今回の総選挙で問われたのは「ルールにもとづく政治」か「多数決で信任されればルールにこだわらなくてよい政治」かであろう。
そこで日本社会の場合問い直されねばならないのは、
(1)現在の選挙のルールは適切・公正かということ。選挙の勝者は常に「多数の信任を得た」と主張するが、実際に積極的に支持する投票が投票総数の半分以下、有権者全体から見れば20%台というような選挙で「多数の信任を得た」といいうる現在の仕組みは根本的に間違っていないだろうか。その意味で1990年代に「政治改革のための小選挙区制導入」の旗を振った人々にいくらか反省が出て来たのも当然だろう。そもそも小選挙区制支持論の背景にある二大政党制が最高の制度だという考えは、農業は何でもかんでも大規模化すべきだという考えと同様、近代日本が英米に洗脳された(むしろ自己洗脳した)結果に過ぎない。いい加減に夢から覚めるときだ。比例代表制を中心にした選挙制度で「小党分立→政治不安定」に直結していない国があることを、真剣に見るべきだ。
 もう一点、若い人は知らないだろうが、昔はもっと選挙期間が長かった。演説会や討論会がたくさんあった。それに戸別訪問が禁止されている先進国はほとんどない。もし現在の日本の選挙制度が「国民の支持」を受けているとすれば、その国民は「熟議などという面倒なことはイヤだ。選択はなるべく単純にしたい」と考えていることを示す。それは社会主義国などの独裁国家の「形式上の信任投票」としての選挙--社会主義国にもたいていは選挙があることを、皆さんご存じですか?--と限りなく近いのではないか。
(2)そこからかなり飛躍だが、先週の講義で「海外で傍若無人に振る舞う日本人」と「外国人のやり方を過剰に気にしてそれに迎合する日本人」に共通する「国際共通ルール」に関する考え方は何か、という問いを出した。私の答え(同じことをコメントペーパーに書いた学生がいた)は、「外国人と話し合って共通ルールを作るという発想や能力の欠如」である。だから「日本のムラ社会の常識」で突っ走るか、相手にひたすら合わせるかの両極端になる。どちらにしても国際共通ルールは自分の外にある。
 柔道やスキーのジャンプなどがルール変更で損をしてきたスポーツ界で、この問題は比較的広く認識されているかもしれない。国際政治の世界でも同じことはたくさんあるだろう(それが「国難」を招いている)。そして、選挙制度を含む国内政治も同じじゃないだろうか。ルールは(国会という遠いところで)だれかが決める。それは自分のものではない。だから棄権も増える。劇場政治に簡単にのっかる。自分のものではないのはよくないと半分はわかっているところに「押しつけ憲法を自分たちの手で変えよう」と囁かれると引っかかる。。。

「ルールか人治か」という対立を不毛な言い合いにさせないためにも、自分たちでルールを作るという面倒な経験を、国民が積まなければなるまい。

東南アジアのセクシュアリティ政治についてのセミナー

10月30日にマレーシアのLGBT活動家とインドネシアのウラマーを京都大学東南アジア地域研究研究所に招聘して東南アジアのセクシュアリティ政治に関する以下のようなセミナーを行います。ご関心のある方はぜひご参集ください。

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You are cordially invited to a special seminar for Sexuality Politics in Southeast Asia. The details are as follows.

*Date & Time*: October (Monday) 30, 2017, 14:30 – 18:00
*Venue*: Middle-sized room, third floor at the Inamori building, Center for Southeast Asian Studies (CSEAS), Kyoto University
*Language*: English

Welcome speech and introduction of the project on sexuality politics in Southeast Asia
*Speaker*: Wataru Kusaka (Nagoya University)

*(1) Malaysia*
*Speaker1*: Pang Khee Teik (Seksualit Merdeka / Art for Grabs, Malaysia)
*Title*: The Rights That Shouldn’t Be Fought For: Good LGBTs vs bad LGBTs in Malaysia

*(2) Indonesia*
*Speaker2*: Abdul Muiz (special lecturer at the State Islamic Institute of Syekeh Nujati)
*Title*: Sexuality in Islam: An Islamic Boarding School for Transgendesrs and the Conflict of Religious Interpretation

*(3) Discussion and Q & A*
*Discussants*
: Meredith Weiss (University of Albany, Visiting Researcher of CSEAS)
: Peter Jackson (Australian National University, Visiting Researcher of
CSEAS)

*PANG KHEE TEIK*
Pang is a Malaysian arts consultant, activist, curator, organiser, photographer and writer. In 2008, together with fellow activists and artists, he co-founded sexuality rights festival Seksualiti Merdeka in Malaysia, which presented exhibitions, performances, workshops and talks about sexual orientation, gender identities and human rights in Malaysia.
It was banned by the police in 2011. In 2013, under the Chevening Scholarship scheme, Pang graduated with an MA in Gender, Sexuality & Culture from Birkbeck, University of London. Presently Pang is the director of art & activism bazaar Art For Grabs, which features arts, crafts and social causes, as well as forums and talks on social and political issues.
He remains active in speaking on LGBT issues and capacity building of younger LGBT activists.

*ABDUL MUIZ*
Abdul Muiz obtained a Master degree from the State Islamic Univesrity of Sunan Kalijaga, Yogyakarta. He was an adviser to the Islamic boarding school for transgenders of Al Fatah Notoyudan, Yogyakarta (2009-2011). He is a special lecturer at the State Islamic Institute of Syekeh Nujati, Cirebon (2014 – present).

日仏東洋学会ミニシンポ

来る11月18日(土)、東洋文庫において日仏東洋学会ミニシンポジウム「日仏東洋学交
流史の再検討」を開催致します。参加ご希望の方は準備の都合上、お名前・ご住所・ご
所属(省略可)を明記の上、EmailまたはFaxにて下記連絡先にお申し込み下さい。

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日時:2017年11月18日(土)14時~17時半(13時半開場)
会場:東洋文庫2階講演室(文京区本駒込2-28-21)
(※使用言語:日本語、入場無料)

14h00 開会挨拶・趣旨説明 彌永信美(日仏東洋学会)

14h15 講演1:藤原貞朗(茨城大学)
「大戦間および戦時のインドシナ学をめぐる日仏東洋学者の学術交流」

15h15 講演2:Fran?ois LACHAUD(フランス国立極東学院)
「宗教と学問の狭間に―ノエル・ペリの世界」

16h15 総合討論:
彌永信美、飯島孝良(親鸞仏教センター)、藤原貞朗、Fran?ois LACHAUD

閉会挨拶:Sophie BUHNIK(日仏会館)

総合司会:牧野元紀(東洋文庫)

主催:日仏東洋学会
共催:東洋文庫、フランス国立極東学院 後援:日仏会館、ジャポニスム学会


【連絡先】
113-0021 文京区本駒込2-28-21
東洋文庫ミュージアム受付
Email: museum[a]toyo-bunko.or.jp
※[a]を@に置き換えて、メールを送信してください。
Fax: 03-3942-0258

※Email、Faxをご使用でない場合はお電話にて承ります。
Tel : 03-3942-0280

比較家族史学会ミニ・シンポジウム

*比較家族史学会研究大会*

*ミニ・シンポジウム「高齢者介護が結ぶ日本と東南アジア諸国」*



【日時】2017年11月18日(土)13:00~16:40



【会場】神戸市外国語大学 第二学舎506教室

神戸市西区学園東町9-1

アクセス:http://www.kobe-cufs.ac.jp/access.html

キャンパス・マップ:http://www.kobe-cufs.ac.jp/campus_map.html



【参加費】1000円



【申込み】事前参加申込み不要




【プログラム】

13:00~13:10 小池誠(桃山学院大学)趣旨説明

13:10~13:40 高畑幸(静岡県立大学)

「日本におけるフィリピン人介護者――結婚移民を中心に」

13:40~14:10 加藤敦典(京都産業大学)

「ベトナムからのケア労働者の『輸出』を支える女性たちの選択」

14:10~14:40 合地幸子(東京外国語大学)

「インドネシアの高齢者ケアを担う移住労働経験者」

14:40~15:10 小池誠(桃山学院大学)

「台湾の高齢者介護を支えるインドネシア人移住労働者」

15:10~15:20 休憩

15:20~15:30 青木恵理子(龍谷大学)コメント①

15:30~15:40 大和礼子(関西大学) コメント②

15:40~16:50 総合討論




*【ミニ・シンポジウム趣旨】*

日本の高齢化が急速に進む中で、介護分野における人材不足は深刻な問題となっている。これはもはや日本国内だけでは解決できない問題であり、2008
年度から経済連携協定(EPA
)の枠組みでインドネシア、続いてフィリピンとベトナムから看護師・介護福祉士候補者の受入れが始まった。また、日本人男性と結婚したフィリピン女性が介護の分野で働くケースも増えている。さらに政府は今年
9月から「介護」という在留資格を創設し、専門学校などで介護福祉士資格を取得したものが日本で働くことができるようになった。さらに、この11
月からは技能実習制度に「介護職」が加わる。このように、日本の高齢者介護をめぐる状況は今まさに大きく変化している。また、高齢者介護を外国人労働者に依存せざるをえないという問題は、日本に先行して台湾・香港など東アジア諸国ではすでに顕著になっている。

本シンポジウムでは、このような問題を日本だけの高齢者福祉の問題として捉えるのではなく、介護労働者を送り出し、または受け入れる、それぞれの国の高齢化と介護、つまり家族の問題として考えていきたい。それぞれフィリピン・ベトナム・インドネシア・台湾でフィールドワークを進めてきた報告者が、各自の研究地域における高齢者とそのケアの問題と、介護労働者として国外に出て行く女性たちの問題を組み合わせて
論じたい。

プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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