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世界史と統合された日本史の教育

やたらに忙しくて先週末に東大で開かれた高大連携歴史教育研究会の話も、参院選もプロ野球もなんにも記事を書けないでいる間に、帝国書院が創刊した日本史の教員用冊子が送られてきた。
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「歴史総合」も含め、これからの日本史教育に求められる視点の基本を書いておく。
1.日本史には良くも悪くも、世界史の中でもきわめてユニークな特徴が少なくない(例:天皇制)。
2.ただし従来の教育では独自性がしばしば誇張されているので要注意(例:国風文化)。
3.それを割り引いてもいろいろな独自性が残るが、なにが独自でなにが独自でない(例:東アジアに共通の政治的権威主義)かは、アジア史や世界史を見なければ理解できない。
4.どの独自性も基本は、「最初からある/自然にそうなった(島国で孤立しているから?)」ものではなく、アジア史や世界史との相互作用やそこでの他者認識、選択と決断の「結果として」成立したものである(例:鎖国)。

こういう視点を教員だけでなく生徒・学生や市民のあいだで一般化させねばならない。
それが18歳選挙権や主権者教育にもつながるはずだ。

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自由と平和のための京大有志の会からの案内

1.「あしたのための声明書」について

 私たちは、1年前のあの暑い夏、路上にあふれ出した、たくさんの人びとの息

づかいを、今こそ思い起こす必要があると感じています。

 安保関連法制の強行採決後に公表した「あしたのための声明書」について、

『朝日新聞』( http://www.asahi.com/articles/ASJ5Z4GNFJ5ZPTIL00X.html

で「安保法忘れない/成立後の京大有志声明、いまも朗読続く」として取り上げ

てもらいました。これを機会に「あしたのための声明書」を心に残る画像と組み

合わせたビデオクリップ(2分半程度)を作成しました。下記からご覧いただけ

ます。

 http://www.kyotounivfreedom.com/news/manifestofortomorrow_video/

 また、Webページのギャラリー( http://www.kyotounivfreedom.com/gallery/ 

)からは、私たちの声明書を、賛同者の方々が「書」にしたためてくださった作

品や、「歌」にしてくださったビデオもご覧いただけます。もしも自分たちもこ

んなものを作ったというのものがありましたら、お知らせいただければ幸いです。

 それぞれの思い、それぞれのやり方で、お知り合いの方々と共有していただけ

れば幸いです。

 

2.市民連合@京都による公開質問状について

 市民連合@京都(京大有志の会も「呼びかけ団体」のひとつです)では、来る

参院選の争点を可視化し、有権者の関心を喚起するために、京都地方区の立候補

予定者に公開質問状を手渡し、回答を要請しました。残念ながら、自由民主党か

ら立候補予定の二ノ湯氏の回答はもらえせんでした。そこで、民進党から立候補

予定の福山氏、日本共産党から立候補予定の大河原氏による回答とあわせて、自

民党の参院選公約要旨を下記のページに載せています。

 http://shiminrengokyoto.com/q_and_a/

 参院選の争点を考えながら、政党・候補者を判定する手がかりともなるはずで

すので、京都地方区以外の方にもご覧いただければ幸いです。

 

3.集会の企画

 投票日直前の76日(水)夜には、市民連合@京都主催で「GO VOTE 0710 自

分の未来は自分で選ぶ」と題する「ひろば」を京都大学で開きます。

 http://www.kyotounivfreedom.com/news/govote0710/

 

日時:76日(水)18:30

場所:京都大学文学部第3講義室

講演:

 秋山豊寛(京都造形芸術大学教授、元宇宙飛行士)

 医王滋子(京都大学に入学した最初の女子学生の一人)

 伊原康隆(京大名誉教授、数学者)×藤原辰史(自由と平和のための京大有

志の会)        リレートーク:

 安保関連法の廃棄を求める佛教大学有志の会

 安保関連法に反対する立命館学園有志の会

 安保法制の廃止を求める龍谷大学人の会

 安全保障関連法に反対する京都教育大学教職員有志の会

 安保法案の成立に反対する同志社大学教職員有志

 安保法制に反対する京都工芸繊維大学 教職員・学生・OB/OG有志の会

 安全保障関連法に反対する滋賀大学人有志の会

 自由と平和のための京大有志の会

 T-ns SOWL

 SEALDs KANSAI

 

 たくさんの方のご参加をお待ちしています。

 また、京大有志の会は、76日の集会以外にも、710日の投票日までのあい

だに下記共同集会への参加のほか、さまざまな「ひろば」を企画しています。詳

細は下記のページをご覧ください。

 

 6/26(日)13:30

 「この国に未来を築こう」

 安全保障関連法に反対する関西圏大学有志の会共同集会

 http://www.kyotounivfreedom.com/news/20160626_kwansei/

 6/26(日)14:00

 ひろば「いま、問い直す台湾『ひまわり運動』―民主主義の作り方」

 http://www.kyotounivfreedom.com/news/20160626/

 6/28(火)19:00

 ひろば 本を読む会「『改憲』の問題点を考える」

 http://www.kyotounivfreedom.com/news/20160628/

 ◆その他の活動履歴は以下をご参照ください。

 http://www.kyotounivfreedom.com/about/biography/

 

 以上です、今後とも「自由と平和のための京大有志の会」をどうぞよろしくお

願いいたします。

 

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◇自由と平和のための京大有志の会◇

        + E-mail: manifestofortomorrow(a)gmail.com

        + Website: http://www.kyotounivfreedom.com/

        + Twitter: https://twitter.com/kyotofreedom/

        + Facebook: https://www.facebook.com/kyotounivfreedom/

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バファローズの大崩壊

私の現在のひいきチームはマリーンズだが、西本監督時代からイチローの時代まで阪急・近鉄やオリックスを熱烈応援していた縁で、オリックス・バファローズの成績も気にはなる。関西唯一のパ・リーグのチームという点でも、盛り上がってもらわねばならない。

「オリ姫」と呼ばれる女性ファンの増加など興行面では成果があるのだが、一昨年を除けば、オリックス・近鉄合併後のバファローズの成績はひどすぎる。パが圧勝した交流戦でも、バファローズは見ていられなかった。
今年も打線の不振、リリーフ陣の崩壊、故障者続出など、ほとんど「黒い霧」で主力を失った時期の西鉄ライオンズや東映フライヤーズを思わせる悲惨さだ。違う言い方をすると、1990年代の弱い時のタイガースが乗り移ったような。。。

なにが悪いのだろう。球団の背広組が相当無能だと思われるが、故障者がこんなに多いのは球場のフィールドが悪いのかコンディショニングがなってないのか。

基本的な論理的思考力

読み書き算盤というとおり、何をするにも必要な基本的な言語能力や数量の処理能力というものがある。現代日本の学校にもそれを教える科目がある。では、何をするにも必要な基本的な論理的思考力は、どこで教えるのだろう?


19世紀の水準で電気や生命の教育をしたら、学者でない一般市民にも笑われる。19世紀の内容で法律や経済を教えても、学者でない一般市民が困るだろう。歴史や文化は19世紀の考えを教え続けていいって、いったいどういう勘違いをしたらそうなるのだろう。少数の秀才を除いて生徒や学生は抽象的な論理を受け付けないから事実中心に教えようなどと、教員ですらそんな非論理的なことを言ってるのは、小中高校で論理的思考の基礎を教えないからだ。


首相は参院選で憲法改正を争点にしないと言明。でも「選挙後の国会で議論を開始する」と言ったのだからこれは「圧勝して3分の2を取ったらすぐ改憲を発議します」というのがミエミエでは。国会では「ていねいに説明」と称して数の力で強行するんだよね。言い訳は「対案を出さないのが悪い」。

こんなことすら考えずに投票する有権者が多いのは、知識が無いからではなく、基礎レベルの論理的思考力がないからだとしかいいようがない。


こういう点で、日本の教育はいま全面崩壊の縁にある。

江戸幕府の1840年代後半、アジア太平洋戦争の昭和19年前半、そこまで来ているとしか私には思われない。


中高生は理屈を受け入れないか?

金曜日は神戸大附属で歴史総合の研究会。土曜日は阪大の歴史教育研究会で日本史の地図、文書や木簡についての資料学的な報告。
神戸大附属では国民国家をテーマとした単元の導入として「日本はいつから日本だったか」という問いを提示した奥村先生の授業、狭義の近代だけでなく分水嶺としての近世から歴史総合を教えるべきことを説いた杉山清彦さん、それにアクティブラーニングの意味とありかたについて論じられ、後者については解釈批判学習やメタヒストリー型学習など可能な5つのパターンを紹介された鳴門教育大の梅津先生の報告を聞いた。

それぞれとても面白かったのだが、いちばん我が意を得たりと感じたのは、梅津先生の2つの話だった。ひとつは歴史総合で相対される内容を、高一でやっておしまいでいいのかという話。世界史・日本史の「探求」のあとに、(歴史だけ出ない市民的学習の)まとめが必要になるのではないかと言われたが、これは大学における教養科目や概論の問題と完全にパラレルである。大学でも大半の学生と教員は、そういうものを先にやってあとは専門科目をやればよい(まとめの役割は卒論?)と思っているが、それでは必ずしもうまくうかないので、最近は「高度教養教育」が広がりつつある。なおこれは、昔からある「教養科目と専門科目を両方へ移行して履修させよう」という議論とはイコールでない。そこでは教養科目の質やレベルはあまり突っ込んで考えられていなかったのに対し、高度教養教育は「専門のあと」に必要な質やレベルを明示的に考えているからである。

梅津先生の話でもっと印象に残ったのは、地元の中学校の先生たちとの共同研究で、まだなぜそうなるかは説明できないが、理屈を先行させる演繹型の授業を適度に混ぜると、中2の後半から中3にかけて生徒の学力に飛躍がおこるという事実が観察されるのだそうだ。これまでの教育理論では、子供は発達段階から言って抽象的な理論を受け入れのくいので、事実を覚えたり考えさせるなかで帰納的・経験的に抽象的な思考を覚えさせるのが正しいとしてきたが、必ずしもそうではないというのだ。私が中学・高校時代に将棋が好きでアマチュア2段まで取った経験からいっても、これはたぶん正しい(各教科の中卒程度の学力というのは、将棋や囲碁のアマチュア初段ぐらいに当たるんじゃないかと思う)。中高レベルの教育でひたすら事実を先にするやり方はおかしいのではないかと、理屈好きな私は散々言ってきたが、「それは先生が秀才だったからです」という反応が返ってくるばかりだったので、この点での教育学理論の深まりを大いに期待したい。

これに関連して金曜も土曜も問題だと感じたのが、歴史学というのは社会科学と違い、一回性の事実だけを扱う(のがすべての出発点である)という、史学概論などでよく語られる言い方の「害悪」である。とくにマルクス主義が衰退したあと、この言い方は学生や研究者・教員に「自分たちは理屈を勉強しなくていいのだ」という逃げ道を与えてきた。それと、佐藤正幸先生の言う大学における史学史・歴史理論の教員ポストの不在、ドイツ由来のゼミという型式と日本的な職人の世界が結合した「方法や理論は講義で言語化して教えるものではない」という「偏見」などが結びついた結果なにが起こっているか。これまた散々書いてきたことだが、たとえば歴史を「実証」するというのはどういうことかという認識論に関する、あまりにもナイーブな言説が研究者間でも放置されているし、学生に至っては基本的な論理性を欠いていることが珍しくない(たしかに「理論」がなくても歴史の研究はできる部分があるが、「論理」がなくては研究はできない)。

繰り返しで進歩がないのだが、文化人類学が歴史学をどう攻撃してアジア研究のポストを大量に奪い取ったかという話を、昨日の飲み会で思わずしてしまった。もちろん文化人類学にも固有の行きづまり状況はあるが、しかし一方で人類学のかなりの学生が基本の理屈を語れる、しかも文献しか読まない普通の歴史学者は村に住み込んで参与観察をする人類学者のような意味で「事実」を明らかにすることもできない、という状況で、世間に歴史ファンが多いことと旧来の人文系の主張だけを頼りに歴史学や歴史教育が生き延びられるとはあまり考えられない。日本史の高度さ、面白さを存分に感じさせてくれた昨日の報告を聞いたあとだけに、そういう焦燥感が余計に募った。

で、プロ野球交流戦は今年もパリーグの勝ち越し。金・努力・智恵の全体から見て当然の結果であるが、まずはめでたい。

日当たりのよい研究室

大阪外大時代の私の研究室は中庭に面した6階の南向きの部屋。万博公園の花火大会を眺めるにはよかったが、夏は暑くて大変だった(当時、教員の個人研究室にエアコンなどなかった)。

現在の研究室は3階だが、西日が良く当たる。窓と扉を開け放つと風は通るので、まだエアコンは我慢しているのだが、それでも今日は30度。もうすぐ私は「ビール無しでは過ごせない体」になる。
こういうキャンパスに、ビールを飲めるファカルティハウスもなくて、なにが世界トップいくつだ、と毎年思う。ちなみに「白い巨塔」吹田キャンパスには飲める場所がちゃんとある。

プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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