ゴールデンイーグルスの優勝

ベトナムからの帰国前後は、近年へばると発病するマイコプラズマ肺炎などしんどいことが重なり、しばらくブログを書く気力がなかったが、その間にゴールデンイーグルスがぶっちぎりの優勝を決めてしまった。
マリーンズ以下の各チームのふがいなさには言いたいことがたくさんあるが、まずは創立時の超弱体チームが9年かけて優勝したことを讃えたい。

何度も書いたように星野仙一監督は気に入らないのだが、そういうことを忘れさせるのは、優勝の翌朝の毎日が一面に書いていたように、2011年4月29日のKスタ宮城での「絶対に見せましょう、東北の底力を」をいう嶋基宏のスピーチだろう。Youtubeその他、ネットに山ほどアップロードされているが、感動的ないいスピーチだと私も思う(たしか当日も、ニュースかなにかで聞いた気がする)。

野村克也は監督として、優秀なキャッチャーを育てた。傑出しているのはゴールデンイーグルス誕生につながった球界の騒動で、選手会長として活躍した古田敦也である。成績はまだ古田に遠く及ばないが、嶋もあのスピーチで確実に「球界に名を残した」。どちらも、プレーだけでなく、球界と社会に発言できる選手である点がすばらしい。野村がそういうことに興味があったかどうか疑問だが、こういう「発言できる」キャッチャーたちを育てた野村の功績は大きいのだと思う。

数字は低いが、チームに溶け込み若手選手を鼓舞し、要所では決定打も放ったアンドリュー・ジョーンズは、選手人生の晩年にとてもいい仕事、本人にとってもすごくいい経験をしたのではないか。

ゴールデンイーグルス以外では、前田智徳、小野晋吾に藪田安彦の引退など、さびしいニュースが次々。ご苦労様でした。
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東南アジア海域と東北アジア海域

これもずいぶん延び延びになっていたのだが、2004年(沖縄)と2006年(長崎)で、阪大の21世紀COEプログラムとシンガポール国立大学アジア研究所(ARI。当時の所長がアンソニー・リード先生)の共催というかたちでおこなわれたシンポの報告をもとにした論文集が、シンガポールの東南アジア研究所(ISEAS)から出た。
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2008年に出た『海域アジア史研究入門』と同じく、中世~近世の東南アジアと東北アジアをつないで考えるという枠組みで、また英語圏の学者と、東アジアなど「英語であまり書かない」人々を結びつけることをねらったものである。劉先生のテーマである漂流民送還などは、英語圏ではほとんど知られていないテーマだったと思う。私と蓮田氏が書いた総論的な時代区分の論文は、これまた『海域アジア史研究入門』と同様、陸を無視した「なんでも海域」という発想には反対して、両者の相互作用を論じようとしている。

まず、向こう見ずな計画に賛同し、出版まで多大な尽力をしてくださったリード先生にお礼を申しあげねばならない。
編集実務は、藤田加代子さんとシンガポールのGeoff Wade氏がほとんどやってくれた。元のワークショップの責任者だったというだけで「編集」に名を連ねてしまった私としては、感謝にたえない。
また、上の2つのワークショップに参加した「もともと英語が得意ではない」中堅・若手の中から、その後「悪乗りして」どんどん英語で発表するようになった山内晋次さんや蓮田隆志君、向正樹君のような人々が出てきたのは、ちょっぴり自慢に思う点である。

『明清時代史の基本問題』中国語訳

ずいぶん手間取って、折衝役の森正夫先生が苦労されたと聞くが、97年に汲古書院から出た『明清時代史の基本問題』の中国語訳が届いた。

私も、「周辺の明清時代史――ベトナム経済史の場合――」と題して、アジア間交易とベトナム、東アジア小農社会と北部ベトナムなどについて書かせていただいた本である。もとになったシンポとこの本を通じて、1980~90年代日本における明清時代史研究の躍動に総合的にふれることができたのは、私の研究人生における幸運のひとつだった。

内容は古くなった部分があるが(バッコク村調査が始まったばかりの時点で書かれた私の原稿などは...ただ汗)、今回の出版が日中の相互理解に裨益することを心から願う。

マリーンズ辛勝

久々のテレビ観戦はファイターズ戦。
途中からはよたよたの武田勝を決定的には打ち崩せず、しかしファイターズも藤岡貴裕をつぶしそこねたあげくに、後半も何度もチャンスをつかみながら追いつけない、という悪循環。「弱い同士」の試合によくあるパターンではあった。

伊東監督の今季は去年のように後半ガタガタと崩れなかったのは、監督の力かもしれないが、しかし楽天に独走を許したあたりは不甲斐なかった。先発陣や内野の控えの層の薄さなど、弱点も露呈した。「つながる打線」がつながらないときの工夫のなさ、淡泊さも相変わらずに見える。
シーズンオフにどういう補強をするだろうか。

田中将大

楽天のぶっちぎり優勝。もう少しもつれた方が面白かったのだが。他チームがだらしない。

それにしても田中将大。
このまま全勝でメジャーに行ってしまったら、なにやらベトナムの伝説のゾン(扶董天王)を思わせる。中世ベトナムの説話集『嶺南摭怪列伝』などに記録されている金太郎とやや似た伝説で、口をきかなかった子供が、賊の侵略を聞くや大飯を食べ、鉄の馬に乗って侵略軍を打ち破り、そのまま天に昇っていったというような話である。

ただし、シーズン全勝だけでなく、CSも全勝してもらわないと格好がつかないというプレッシャーはわかっているだろうな。

ワークショップ「地域情報学と境界研究が出会うとき」

なかなか面白そうな企画だ。
http://www.cias.kyoto-u.ac.jp/event/?p=1524 

合同ワークショップ「地域情報学と境界研究が出会うとき ― 国境問題・宗教・環境」

主催:京都大学地域研究統合情報センター
    北海道大学スラブ研究センター
共催:北海道大学グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」

日時:2013年9月29日(日) 13時~18時30分
会場:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室

【プログラム】
13:00-14:00
特別講演 岩下明裕(北海道大学スラブ研究センター)
   「境界研究の最前線:北方領土・尖閣・竹島」

14:10-16:10 第1パネル・巡礼
長縄宣博(北海道大学スラブ研究センター)
   「メッカ巡礼とローカルな政治:タタルスタンとダゲスタンの事例から」
佐々木直美(法政大学国際文化学部)
   「移民たちの巡礼:ペルー人を事例に」
小島敬裕(京都大学地域研究統合情報センター)
   「中国・ミャンマー国境地域における仏教徒の移動と地域社会 」
司会:福田宏(京都大学地域研究統合情報センター)
コメンテータ:赤尾光春(大阪大学大学院文学研究科)

16:30-18:30 第2パネル・環境
平山陽洋(北海道大学スラブ研究センター)
   「ベトナムの市場経済化における森林管理制度」
花松泰倫(北海道大学スラブ研究センター)
   「アムール川・オホーツク海の陸海統合管理の試み」
星川圭介(京都大学地域研究統合情報センター)
   「ベトナム・カンボジア:国境地域の水問題」
司会:柳澤雅之(京都大学地域研究統合情報センター)
コメンテータ:甲山治(京都大学東南アジア研究所)
プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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