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いずこも同じ?

韓国の新聞社が高校生506人を対象に調査をしたら、約7割の生徒が朝鮮戦争を「北侵」と解答したそうだ(24日の毎日新聞1面コラム「余録」)。朴槿恵大統領は教育現場への左派系学者の影響を問題にしたそうだが、たぶんそういう問題ではなく、韓国の高校生は漢語の意味がわかっていない、つまり「北侵」という漢語は「北に侵攻する」意味だとはわからず、「北が侵攻した」から「北侵」でいいと判断したに違いない。
毎日のコラム子も、在京韓国人記者やソウルの知人の意見として、「先制攻撃したのは北か南かという設問なら大半は正答だったろう」と書いている。

さて、朝鮮戦争そのものを知っている日本の大学生に「北侵」「南侵」のどちらが正しいかと試験をしたら、やはり大勢の学生が間違うだろうな。言語(とくに漢語)能力の衰退は、そこまで来ている。

もう1件、今日の毎日夕刊の「ヘイトの現場から 中」は、京都の朝鮮学校で前でのヘイトスピーチを取り上げている。ここでも見られるのは、明らかな「言論の自由」のはき違えないし悪用である(その背景にも、感覚や感情をぶつけるような表現できない言語能力の低さがあるだろう)。ところが日本では、自由な言論を認めたくない政府があり政治家・経営者などが多いがために、そういう政府や政治家・財界人に利用されないためには、言論の取り締まりを主張しにくいというジレンマがある。ここを乗り越えるにはどうしたらいいのだろうか。
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中国人はゴミ出しのルールを守らないか?

毎日新聞朝刊「記者の目」(鴇沢哲雄記者)の「「川口の中国人」を取材して」は、日本人が中国や中国人のことを理解していないという前半は型どおりだが、HPに載っていない最後の部分が面白かった。「中国人はゴミ出しのルールを守らない」というよくある批判を記者が伝えると、川口市の国際交流員を勤めた王春梅さん(43)は「(外国人が)きちんとルールを理解していることを確認していますか」と記者に問いかけたそうだ。

そう、外国人にルールはきちんと伝わっているだろうか。伝えているだろうか。
「広報を配っている」? 広報の日本語は漢字だらけで難しすぎないか? 
「そんな日本語もわからない外国人に住み着く資格はない」? かれらがいなくなったら困るのは日本の企業や地域経済でしょ。

何度も書いてきたが、外国人向けの広報やその他の書類は、たいてい日本語原文(難しい漢字だらけ、お役所用語だらけなどが普通)を翻訳に出す側に、翻訳の品質検査をする能力も意思もない。どんな文章なら翻訳しやすいか、外国人に内容が伝わりやすいかなどを事前に考えることなど、夢にも思いつかない。この間ネットで話題になった東京都のオリンピック招致のHPもその例である。

毎日夕刊では、「ヘイトの現場から(上) 「はまる体験」デモに老若男女 ネット信じ嫌韓」。これもまだHPに掲載されていないようだ。

西村昌也氏インタビューの再放送

ラジオのNHK国際放送で西村昌也氏のインタビューを含む番組が昨日再放送され、ネット上でも視聴できるそうだ(1週間以内)
http://www.nhk.or.jp/vietnamese

在日ベトナム人の知人は、ホーチミン市の実家近くのお寺に、西村氏の49日まで毎日読経をしてくれるよう依頼したそうだ。いろいろなところで、いろいろなやりかたで、彼を悼む人がいる。

お経をいただいた

大学教授=超インテリといういつもの誤解(?)で、P師がお経の本をくださった。
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ベトナム語訳「中阿含経」。ベトナムの学僧が、従来の漢訳仏典からのベトナム語訳を、サンスクリットやチベット語訳を参照して校訂したものだそうだ。

完全にネコに小判だが、学生に読ませようか。
師は、日本の仏教学界がベトナム仏教をほとんど研究しないのを残念がっておられた。
実際そうだ。ハノイ在住(神戸市出身)の畏友大西和彦氏(かつての東南アジア史学会関西例会の仲間の一人である)がほとんど唯一の専門家だ。

もう一つ、全員にCDをいただいた。
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南部のティック・チャンティン(釈真性)というお坊さんが、世界を回って仏教界や信徒のあり方を研究し、国内や海外ベトナム人の間での信仰、社会・文化活動に生かしている様子を紹介したもので、なかなか面白い。日本とのかかわりも少し出てくるようだ。こういうCDでも途中にベトナム歌謡曲風の歌が何度もはさまるのが「いかにもベトナム」。

そうそう、今日のP師はフエ出身、サイゴンで学んだという方だが、ベトナム語がまあまあ聞き取れて安心(みんなへのお話は留学生のニュンさんが上手に訳してくれた)。やはり若い世代のベトナム人は、京都や大阪の若者と同じで、「完全な方言」はしゃべらないのだろうか。

神戸のベトナム寺院訪問

今日は、大阪と兵庫の日越友好協会などの企画で、神戸市長田区(地下鉄苅藻駅近く)のベトナム寺院「和楽寺(chùa Hòa Lạc)」を訪問。留学生などベトナム人も数人参加した。
P1000751.jpg 。P1000752.jpg P1000753.jpg P1000755.jpg 

2Fの本堂でお話をうかがう。仏像や調度品は、ベトナムの仏教中心であるフエからすべて運んだということだ。
まだ若いお坊様のP師はフエ出身、ニャチャンで高校を卒業しサイゴンの仏教学院で勉強、7年前に来日し現在は龍谷大学大学院で仏教研究をしながら週末はこのお寺に来ている、2009年から縁があってこの地域の信徒とかかわっているが、お寺の完成は2012年、ここは手狭なので、現在は姫路に2番目の寺院を建てる準備中、というお話だった。自分は漢訳仏典からの重訳で中身に問題の多いベトナム仏典を、サンスクリット語原典とつきあわせて校訂する研究に打ち込むつもりだったが、日本で育ってベトナム語やベトナム文化を身につけられない子供たち、日本で死んだら霊魂はどこに行くのかと心配する年配の人たち、そういう人たちの助けになればとお寺の世話を引き受けたというお話に、一同感心。長田区のベトナム人というと、カトリック鷹取教会が有名だが、コミュニティの核としてのお寺の役割をはっきり示しているお話だった。
もともと2棟の古い家をくっつけてこのお寺に改造したということだったが、テトや花祭り、お盆には200人以上の信徒が集まるとかで、それは手狭だろう。

そうそう、お寺の名前のチュア・アンラック(和楽寺)は、「和」「楽」という文字通りの仏教の理想だけでなく、大和(日本)の「和」とベトナム人をあらわす「ラック」という意味も考えて命名したとのことだった。
(注)古代ベトナムにアウラック(Âu Lạc欧狢、欧雒)という国があったとされ、ベトナム人(キン族)はその子孫と考えられている。ベトナム人は漢字より先に発音で考えるので、「狢(雒)」と同じ音の「楽」の字を使おうと考えたのだろう。

お話をうかがったあとは、1Fの広間でで信徒の皆さんが作ってくれた精進料理をいただく。
95年に鷹取教会のあたりに行っているのだが、信徒の世話係の女性は、そのとき私を見たといっていた。

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信徒代表のおじさんはもとベトナム料理屋をやっていたとかで、とてもおいしかった。キノコや豆腐が入ったスープがとくにすばらしかった。ほかに揚げ春巻き、生春巻き、バインセオ(米粉のお好み焼き)、ブンジエウ(本来はすりつぶしたカニのペーストを入れた、トマト味の汁ビーフン)、食後のチェー(ぜんざい)とフルーツなどいただいて超満腹。

(注)こういうところで書くのもなんだが、再三書いてきたように、「ベトナムの麺類といえばフォー」というのは間違いである。街の店でも路上でも家庭のパーティでも、汁麺、つけ麺、料理の付け合わせ、生春巻きに入れるなどなど、実に多彩なやりかたでブン(生麺として食べるのが基本のベトナム式ビーフン)を食べる。雲南省、タイやビルマにも同じタイプのビーフン--雲南省の「米線」が有名--があり、福建省~台湾のビーフンとはまた違った味わいが楽しめる。
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昨年暮れのフエや正月のバンメトートの店で食べた精進料理もおいしかったが、今日のも満足。
思わず「これでビールがあれば」などと不心得なことを考えてしまった。

お坊様と信徒の皆さん、有り難うございました。





沖縄戦終焉の日に

毎日新聞の日曜日の書評欄。
http://mainichi.jp/feature/book/
白井聡『永続敗戦論 戦後日本の革新』が紹介されている(「生」氏担当)。「戦後日本は、敗戦を「終戦」といいかえるなどして、アジアに対する敗北を否認して、戦前からの意識を継続してきた。その意識を許し、支える米国には、徹底して「従属」してきた。中韓などに歴史問題で批判されると神経質に怒るが、政経安保の「対米従属」は平気。憲法を批判する勢力が、憲法を「押し付けた」米国と協調する。こうした、敗戦を否認するために従属を選ぶ思考形態を、本書は「永続敗戦」と呼ぶ」のだそうだ。うん、実に正しい。沖縄の基地問題がこの構図を象徴することは言うまでもない。

「・・・今やこの仕組みが露骨に見えすぎて、不満を露わにする人も多い。たとえば、橋下徹大阪市長の「慰安婦」発言などはそうした不満を解消できても、世界中に非難されて、再度の「敗戦」を招きかねない」。そうそう、何度も書いたように、中韓との対立をアメリカにたしなめられ、逆ギレして「鬼畜米英」と叫ぶ道...

同じ今朝の書評でもHPには出ていないようだが、二宮書店の地図帳(高等地図帳2013-2014)が取り上げられているのが目を引いた(荒川洋治評)。わが帝国書院には商売上の打撃か、などと思ったが取り上げ方が面白い。いろいろな工夫やトリビアの面白さを紹介する一方で、全国の市の総数が書いてないことなど、地図帳作成者と利用者の意識のすりあわせの不足を指摘している。

富士山が世界文化遺産に指定。まずはめでたいとしておこう。
イコモスも答申で外すべきとされた三保の松原が逆転で含まれることになった背後に、石見銀山や平泉の逆転登録でも手腕を発揮した近藤誠一文化庁長官(元ユネスコ日本政府代表部大使)の外交手腕があったという毎日の記事は、日本外交も捨てたものではないと思わせる記事だった。
プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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