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調査3日目

昨日から北部、フンイエン省に来ている。
省都フンイエン市には、大航海時代にオランダ商館などがあったフォーヒエンという港市が栄えていた。
現在も2個所の天后宮、広東系の会館(東都広会)などが残っている。
省立博物館では、最近発見された2件の一括出土銭を見せてもらえた。
ネット環境はまあまあ。
ブログの書き込みもできるので、滞在中にときどき記事が書けそうである。
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京都の読書会

京都の先生方には阪大の歴史教育研究会にさまざまなご協力をいただいてきたが、その先生たちの有志が続けている読書会がある。最近は大阪、滋賀、ときには静岡や神奈川の先生も参加される。若い先生たちの顔も見える。非常にユニークな読書会で、いろいろな活動のアイディアがここから出てきた。1998年8月から現在まで続いているというのがすごい。
1月例会は下のように行われるので、センター入試で忙しくない方はこの機会にどうぞ。

世界史読書会1月例会のお知らせです。
日時:1月14日(土)3時~同志社大学今出川キャンパス・クローバーハウス2F会議室
    *烏丸今出川交差点から東にすぐの門を入ったところにある2階建ての小さな建物です。
テキスト:『東アジア近現代史』(岩波書店)1巻
    「中国海関と「国際」の文脈―検疫の制度化をめぐって」(飯島渉)
レポーター:横山憲秀先生
前回に続き、近代国家の課題である国境や国民管理の問題について、検疫を通じて検討していきます。

以前に神奈川の先生たちが出した「世界史をどう教えるか」(山川出版社)の輪読を続けたことがあり、そのまとめは阪大歴教研の成果報告書シリーズ3として印刷されているので、ご希望の方は歴教研事務局にご連絡いただきたい。

私は明日から恒例のベトナム調査。着いて即地方(フンイエン省+バクザン省)に行くので、このブログはしばらく更新できないかもしれません。皆さんにとって来年がよい年になりますように。

金正日の死

ポル・ポトもサッダーム・フセインもカダフィも、そして金正日もすべて69歳で死んだそうだ。

北朝鮮のこれまでと今後についての論評は私がするまでもないので、若い人が知らない別の話。
・1960年代末まで、北朝鮮のほうが韓国より一人当たりGDPが高かった。朝鮮半島の鉱産資源は北部に集中しており、日本支配下の工業化も北部で進んだのが大きな原因とされる。それにしても、「社会主義の優位性」が目に見えた時代は、そんなに遠い昔ではない。韓国は貧しいうえに朴正煕政権の人権抑圧もひどかったから、「資本主義がよい」とはいいにくかった。

逆に年配で、「今でも社会主義に夢をいだいている」人に考えてほしいこと。
・状況が変わると、一見正反対のものが結合することが、歴史上にはしばしば見られる。世界史の定番でいえば「啓蒙専制君主」はその一例だろう。「社会主義」も例外ではない。「民主主義人民共和国」で「王朝」ができることもありうるのだ。残念ながら、歴史は一直線には進歩しない。

ついでに脱線。
「李氏朝鮮」になぞらえて現体制を「金氏朝鮮」と呼ぶ場合があるが、現在の高校世界史教科書では、「李氏朝鮮」から「朝鮮王朝」に呼称が変わっている。韓国が自国の過去の国名を「朝鮮」と呼びたがらないという問題もあるだろうが、もともと「李朝」はともかく「李氏朝鮮」は歴史上に存在しない呼称だし、国民国家の直線的な歴史を相対化するのが常識になった現在では、三国時代や新羅(+渤海)、高麗などの時代を「朝鮮という国のそれぞれの時代」でとらえていいかどうか疑問なのである。それは朝鮮を韓国に言い換えても同じことである。

もうひとつ、歴史学者でも知らない人がおおぜいいるのが、現在の教科書や学界では「オスマン・トルコ」とは呼ばないこと。オスマン帝国と呼ぶ。オスマン帝国が「うちはトルコ人の国だ」と言い出したのは、ほかの民族が従わなくなった帝国末期のことで、それまでは多民族帝国だった。歴代スルタンの母親は大半がトルコ人以外の出身であり、スルタンすら「トルコ人」と言えるのは父系主義で見た場合だけだそうだ。

こういうふうにいろいろな面で、世界史は昔とずいぶん違っている。それは、歴史が「現在と無縁な動かない過去」ではないことを意味するだろう。

世界史との対話

長野の小川幸司先生から『世界史との対話-70時間の歴史批評(上)』(地歴社刊)を頂戴した。
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ご自身の高校や市民講座での講義録をもとに、「70時間」つまり世界史Aや今後設けられるかもしれない歴史基礎で、自分ならこういう講義をしたい、という内容で、この上巻は第24講までで人類の誕生からジャンヌ・ダルクと百年戦争までを収録している(2009年度歴史学研究会大会の特設部会「社会科世界史60年」で話題を呼んだ報告「苦役への道は世界史教師によってしきつめられている」を、「世界史教育のありかたを考える」というタイトルを付し「苦役への道...」を副題にしたうえで、補論として収録されている)。このあと、中巻・下巻で70講まで出される由である。

まだ中身を読んでいないのだが、「はじめに」に書かれた2つの点におおいに共感した。
第一は、すべての時代と地域を網羅しているわけではないが、「私が考える世界史は、時間軸では、「宇宙の誕生」から始まり、自分が生きている「いま、ここ」を終点とする。そして空間軸においては、ヨーロッパやアジア、アフリカ、アメリカなどを広く見渡しながら、私たちが生きる「日本列島」を必ず視野のなかに入れる」という枠組みの設定。
第二は、「世界史の「知」の三層構造が見えるようにする」という考え方である。第一は事件・事実の列挙、第二はその「解釈」の層、とここまではだれでも考える(ただし、高校世界史教科書が第一の層に集中し、第二の層はときどきふれるだけ、しかも「断定調や断片的論理」が普通、という状況をおよそ「人文科学」にふさわしくないとして、研究史や史料、研究に必要な言語なども重視される点も、我が意を得たりの思いである)。加えて先生は、第三の層として「歴史を素材にして人間のありかたや政治のありかた、ひいては自分の生き方について「歴史批評」をおこなう、という知のいとなみ」をあげられる。これは、自分の生き方や社会・政治のありかたを、考え判断し選択できる市民の育成に、不可欠な層であろう。昨日のCSCD科目「歴史の構築学」のディスカッションでも、「あったらいい高校の歴史の授業」の案として、歴史上の大きな分岐点を示し「君が当時の指導者や庶民だったらどうするか」議論させる授業というのが出ていた。

次に、今日受け取った『歴史評論』に「世界史論の現在」という特集が載っている。
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これもきちんと読まねばいけないのだが、グローバルヒストリーを取り上げた2本をぱらぱらめくると、従来の歴史学と歴史教育の立場からの「護教論」的な議論に見える。私はグローバルヒストリーのすべてに賛成ではないし、特にそれが日本賛美や近代化賛美に使われやすい部分、民衆の立場を十分組み込めていない点は問題だと認識しているが、だからといっていまだにこんな揚げ足取りをしていていいのか、と疑問に思う。自分の陣営については先進的な理論や実践だけをあげ、グローバルヒストリーについては質の悪い部分を批判する、というやり方が気になる。グローバルヒストリー批判を免罪符として狭い研究や教育しかしようとしない「サイレント・マジョリティ」をどう動かすか、という議論は禁じ手なのだろうか?

もう1冊、歴史学ではないのだが、『世界の食に学ぶ』という文化人類学の本をいただいた。
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吉本康子さんの「移民・難民と食-阪神大震災後の神戸定住のベトナム人」には、「温かいご飯にこだわる」「「豚の文化」とベトナム」「食をめぐる移民の経験」など、ベトナムを含むアジアと交流するのに大事なことがうまく書かれており、ベトナム人との交流に関心を持つ人の必読文献だろう。

阪急ブレーブス史上のドリームチーム

サンケイスポーツの「プロ野球三国志」で、太田幸司のつぎは松永浩美の連載が始まった。
阪急~オリックスの三塁手だったスイッチヒッターである。上田利治監督が最後に優勝した1984年の少し前から、ショートの弓岡敬二郎とならんで頭角をあらわした。駿足好守で長打力もあるいい選手だった。親会社がオリックスになってすぐに「ブルーサンダー打線」では1番を打っていた。

これで思いついて、阪急ブレーブスのドリームチームをつくってみた。
打線は、
  8 福本豊
  7 蓑田浩二
  3 ブーマー・ウエルズ
  9 長池徳二
  4 ボビー・マルカーノ
  D 高井保弘
  5 松永浩美
  2 中沢伸二
  6 大橋穣
そんなにホームランバッターが揃わないところがブレーブスらしい。とくに8番中沢、9番大橋は打撃が弱いが、守備と意外性が75年からの三連覇におおいに貢献した。ほかにレフトは大熊忠義、ファーストは加藤英司、セカンドはダリル・スペンサー、サードは島谷金二などももちろん捨てがたい。ショートの控えは弓岡か。外野の控えは盗塁日本記録を持っていた河野旭輝とスーパーキャッチの山森雅文も入れたい。阪急時代を知る唯一の現役選手として頑張るファイターズの中嶋聡を、種茂雅之とならんでキャッチャーの控えに入れたい。戸倉勝城とか古川清蔵、レインズなどの世代は残念ながら知らないので省く。

ピッチャーはもともと(弱い時代から)名投手が多かったチームなので選ぶのがむずかしいが、独断で
  梶本隆夫
  米田哲也
  足立光宏
  石井茂雄
  山田久志
  今井雄太郎
  山口高志
  佐藤義則
  山沖之彦
  星野伸之
これも野口二郎はもちろん、天保義夫、今西錬太郎などの世代も見たことがないので省く。左腕がもう1人ぐらいほしいが、350勝1人、250勝2人、150勝が4人と壮観だ。

日本学術会議公開シンポジウムのお知らせ

こういうシンポの案内をもらった、と書きかけてよく見たら明日じゃないか!
CSCDの活動とも関係が深い内容だ。

 公開シンポジウム「若手研究者たちと考える、君たちの、そして日本の未来
-大学で何を学び、何をかなえたい?-」の開催について(ご案内)
----------------------------------------------------------------------■
◆日  時:平成23年12月17日(土)15:15~17:00
◆場  所:国立京都国際会館 Room A(京都市左京区岩倉大鷺町422)
◆主  催:日本学術会議若手アカデミー委員会
◆開催趣旨:日本学術会議外24団体主催により開催される「科学・技術フォーラ
      ム」において、若手アカデミー委員会としてシンポジウムを開催する。
      次世代を担う科学・技術関係人材を育成するため、青少年の科学・技
      術への興味・関心を喚起し、科学・技術に親しみ学ぶことが出来る場
      を提供すること、または国民と科学・技術に関わる者が直接対話する
      双方向のコミュニケーションを実現し、国民の声を国の研究開発に反
      映すること等を目的として、若手科学者が高校生・大学生他一般大衆
      (特に高校生)と広く意見交換を行う。
◆次  第:
 15:15-15:20 開会挨拶 駒井 章治(若手アカデミー委員会委員長)
司会:高橋 良和(若手アカデミー委員会幹事)
【グループ討論】
 15:20-16:40 
   若手アカデミー委員会委員及び部外から研究者を3人組にし、10グループ程度
   つくる。各グループに参加高校生を15名前後入れ、そのグループで研究者3人
   組が前もって決めておいたテーマについてディスカッションする。
   テーマの大枠は、「君たちの、そして日本の未来」とし、若手研究者の側から、
   ごく簡単にテーマについての説明と、簡単な自己紹介・研究内容の紹介をした
   あと、参加者とのディスカッションを行う。

【討論結果報告】
 16:40-16:55 各グループで出た内容を全体に報告する。
 16:55-17:00 閉会挨拶 狩野 光伸(若手アカデミー委員会副委員長)
 17:00     閉会
           
◆事前の参加申込不要(先着200名様まで)

◆詳細については、以下のURL(日本学術会議HP)を御覧ください。
    http://www.scj.go.jp/ja/event/pdf2/140-s-1-1.pdf

◆科学・技術フェスタHP
    http://www.pbi.co.jp/kagakugijutsu-festa/ 

プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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