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高大研の教材共有サイト

https://kodai-kyozai.org/
歴史総合の教科書が出るなどで、高校現場の新課程への意識も強まっているだろう。
それも反映して、高大研の教材共有サイトへの投稿やそのための高大研への会員登録がどんどん増えていると聞く。
直接の高校教材や授業用の問いだけでなく、いろいろな解説、大学の教材などもあり、これは十分利用に値するだろう。
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地理総合にどう取り組むか

京都高等学校社会科研究会 春季総会・研究大会

テーマ: 『地理総合』にどう取り組むか
(1)日時:6月20日(日) 13:00~16:30
(2)会場:京都産業大学附属中学校・高等学校 3階 会議室①
      オンライン(ZOOMを使用)でも参加できます。
(3)内容
①総会 13:00~13:25
②講演: 矢野 桂司 先生(立命館大学教授) 13:30~15:00
    「『地理総合』に期待されていること」
③報告: 松尾 良作 先生(金蘭会高等・中学校教諭) 15:10~16:30
    「『地理総合』の問題点と可能性」
     質疑応答、総合討論、各校交流
 
<参加のお申し込み>
 対象:会員ならびに中高・大学・予備校などの教員の方
 参加を希望される方は、京都高等学校社会科研究会事務局 庄司春子 宛(同志社高校)に所属・フルネームを記載したFAXかメールで、6月17日(木)までにお申し込みください。
 TEL:075-781-7121 FAX:075-781-7124 E-mail: h.shoji(a)js.doshisha.ac.jp
オンラインでの参加を希望される方は、メールにそのことを明記して下さい。
 メール確認後、当日のZOOM会議のURL、ミーティングIDとパスワードを、いただいたメールアドレスにお知らせします。

チコちゃんが野菜農家に叱られた

毎日新聞朝刊「くらしナビ」から。
スーパーなどで売られている野菜の大きさが揃っているのはなぜか、「チコちゃん」で「品質が揃いやすい種を使っているから」と説明したのに対して、農学博士号をもち農業をしている人が抗議したそうだ。
番組では交配で作られた、形が整い病気に強いといった特徴をもつ「F1種」の種を使うことで、出来上がる作物が均質になると説明したそうだが、これは都会っ子ながら農学・生態学に力を入れている時期に東南アジア地域研究を学んだ私でも知っている、オソマツな説明である。抗議した男性いわく「F1種を使うことで一定の質になることは事実です」が、「F1種を使えば自動的に野菜の大きさが揃うわけではない。大学のテストでこの解答をしたらバツです」。そう、農作物の工業製品との違いはそこにある。土や天候が違えば同じ大きさと形にはならない。農家はたくさん出来たものを、ちょうどいい形や大きさになったときに収穫し、その中でも不揃いがあるのを、大きさや形ごとに細かく選り分けて出荷をするという今期や集中力のいる仕事をしているのだ。それでも農産物の価格というものは工業製品の価格のように一定はしない。また質や味に問題なくても、形が悪いもの、傷や虫食いがあるものは「消費者が買わない」という理由で流通・小売業者が買わなかったり、加工用に買いたたいたりする。

ここにあるのは、都会の消費者に対する教育の不十分さ、それが結果として生み出している消費者から生産者への「暴力」ではないだろうか。



少人数学級の導入をめぐって

毎日新聞(大阪本社版)朝刊の「オピニオン 論点」はコロナ禍で浮上した少人数学級について3人の関係者が意見を述べている。
いずれも本当に大事なのは教員の負担軽減ときめ細かい指導、そのための人材確保だという点は一致しているが、方法論が分かれる。
大事な視点として、末吉芳さん(日大教授)が(1)ハラスメント防止をセットにする必要がある。たとえば中学校ではハラスメント的指導が目立つので、単純に少人数学級にすると多人数なら隠れていられた子が逃げ場を失うことになりやすい、(2)授業の性質によってクラス人数を変えるなどの方法もあり、単に学級規模を小さくすればいいというものではない、(3)テストの点だけで(大人数学級でも大丈夫だなどの)議論されているのがおかしい、学校教育は自己肯定感などテストでの測定が難しいもの(非認知能力)も延ばす役割がある。大人数学級で非認知能力が延びるという科学的根拠はないので、40人学級を維持したければ財務省はそこを証明しなければならない。
最後の点は、官僚だけでなく国民が「わかってますか」と問われている。

学術の種類

わが論敵S先生がFBで「学術会議会員に任命されなかった6人はスコーパスでほとんどデータがない、つまり一流の国際的学者ではない」と吼えてマスコミで話題になっているが、これは知能指数で日本人全員を格付けしろとかいうのと似た論理構造をもつ。それは少年マンガの世界では「喧嘩が強い順だけで社会の序列を決める」というかたちで昔からおなじみのパターンである(ただしそれで成立するディストピアを主人公が打ち砕くという話にたいていなるのだが)。もちろんご本人は、これは一般社会ではなく学術機関(特にそこでのカネの配分)についてそうするのが合理的だという話だと、ご本人は主張しており、プロスポーツなどを考えると一件正当に見える。

しかし(ここを何十回言っても理解しようとしない点が謎なのだが)、問題はプロスポーツのある種目の内部ならそれでいいとしても、「学術界」にはたとえていえば、野球もサッカーも、柔道も空手も、陸上競技も水泳も、卓球もバレーボールも、全部入っているということである。S先生はそれらの選手やチームの成績を、何か単一の(しかも自分がなじんでいる、比較的簡単な要素から成る)基準で比較して序列を付けろという。それは社会的には、暴力以外の何物でもないと分からせる必要があるだろう。ほぼ日本国内でしかやっていない相撲は世界でやっている柔道より価値が低いと論じることは、正当化できるだろうか。

学術に戻って、S先生はスコーパスに出ない日本語の論文は無意味と公言するが、「日本人の体質と成人病」についてだれかが重要な、保健医療政策に影響する発見をして、それについて日本語論文を書かずに英語だけで発表するということを国立大学教員が
やったら非難を浴びないだろうか。もちろんそれが学術的に意味があるなら国際的にも知らせるべきだから英語でも書くのはいい。しかしそうすると二倍の手間がかかるから、英語だけで書いてる学者ほどの「国際的」業績は出しにくくなる。私のように特定の外国の研究をしている人間も同じで、研究成果はその国も言葉で発表することを求められる(その国の文書館などを利用しておいて、日本語や英語でしか書かないのは主権侵害だと言われるおそれがある)。その場合も、英語で書くのは後回しになる。

ちなみにS先生やお仲間の問題は、「ある日気づいたら体制が変わっている」ということは未来永劫ありえないと信じ込んでいる(=大災害など起こったら「想定外」と言い訳するのと同じ)点にある。たとえば基準が「英語でなく中国語論文の数」に変わったらどうするのだろう。歴史をやっていると、そういう脳天気な生き方は怖くて出来ない。まるで会社が事業保険をかけずに事業をする、大の大人が生命保険をかけずに社会生活を送る、それに等しく見える。

なお、単純な数値だけの評価をしてはいけないという「研究計量に関するライデン声明」は以下のページなどあちこちに出ている。スコーバスの数字だけで評価しろなんて言ってるのは一流の国際的学者ではないことがわかる。
https://www.nistep.go.jp/activities/sti-horizon%e8%aa%8c/vol-02no-04/stih00050

学術会議の予算

学術会議(会員は特別公務員)の予算10億円と聞いて、公務員攻撃に慣らされた人たちは、10億円をほとんど働かない210人で山分けしている図などが目に浮かぶのかしら。それとも10億使って反政府的な謀議をしている図??
そこでクイズ。
(初級)そういうみなさんが属している会社や団体で、支出が人件費だけという天然記念物級の組織があったら、ぜひぜひ教えてくださいませ。
(中級)他にどんな費用がかかるか、学術会議のHPに出ている活動とそこに動員されている人の数など見ながら考えてみましょう。
(上級)次にそれを、科学技術の振興にかかわる他の国家機関と比べてみましょう。
プロフィール

ダオ・チーラン

Author:ダオ・チーラン
ヒツジ年生まれで写真のニワトリに深い意味はない。横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。
このブログの意見はすべて筆者個人のものであり、いかなる組織にも関係ありません。

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