5連勝

去年いいようにあしらわれたドラゴンズを下して、マリーンズ5連勝。
今日も角中勝也が先制タイムリー。
グライシンガーが好投。
福浦和也と今江敏晃の代わりに出た塀内久雄もタイムリーといいことづくめ。

左腕不足だったゴールデンイーグルスで、辛島航が先発で力を出しているのはめでたい。
無名高卒選手(4年目で年俸620万円だそうだ)のブレークというのは、見ていてなんだかうれしい。

ライオンズもやっと調子を出してきたが、ホークスはどうしたのだろう。
バファローズはちょっとひどいな。

同じことばかり聞く日本人

昨日の毎日夕刊に、「ミャンマー」への企業進出の特集記事が出ていた。
日本企業にとって今が絶好の機会、かと思ったら米国、シンガポール、タイ、ベトナムなどの企業にくらべて「もう1年以上遅れている」のだそうだ。

理由は「まず課長が来て、何カ月か後に部長が来て、さらに後に社長が来る。なのに同じことばかり聞くから、相手が怒っちゃうこともしばしば。他の国は金を用意した責任者が来て、即決で契約していきますから」だそうだ。
ああ、またこのパターン。25年前のベトナムでも同じことを聞いた。

即決で決められないのも困ったことだが、ここでは、「同じことばかり聞く」点を問題にしたい。

少し例が違うが、「同じこと(たいていレベルは低い)を、来るやつ来るやつみんなが聞くから、相手が怒ってしまう」というのは、スポーツ報道で長年繰り返された図だ。サッカーの中田英寿、野球の野茂英雄、みんなこれで取材嫌いになった。

ベトナムとの交流や歴史学界でも、善意で同じことをする人が、とてもよくいる。
「専門家でないから高度な話はできない」という言い訳は通らない。
問題は「みんなが同じことを聞く」点にあるからだ。
世界中どこの国でも、専門家でない人はみんな同じ知識しかもたず同じことしか聞かない、というわけではない。

大げさに言えば、私もこの点で被害を受けている。
日本では会う人会う人みんなが「どうしてベトナム(のような変わったところ)を研究しようと思ったのですか」と私に聞く。意地悪く言えばこれは、一種のハラスメントだと思いませんか? ベトナムを研究することは、全員が疑問に思うほど、そんなに異常なことですか?

(付記)軍政の自称及び日本政府の公式呼称の意味でミャンマーと表記した個所をとらえて、拙著『わかる歴史』(今回の民主化より前に出版したもの)をボロクソにけなしている某有名批評家のブログがある。その点を含め東南アジアに関する知識は半可通の典型で、要するに東南アジアを馬鹿にしているとしか思えないのだが、また難癖をつけられてはかなわのんで、付記しておく。私は「ミャンマー」の民主化が本物かどうかをまだ疑っている。軍政批判派の用法に従い、授業ではまだ基本的に「ビルマ」を使っている(これは英語由来ではなくビルマ語由来の呼称である)。今回は新聞記事が「ミャンマー」と書いているのをそのまま引用しただけである。





6年ぶりの熊本

熊本県高校教育研究会地歴・公民部会の総会での講演を依頼され、九州新幹線「みずほ」に乗って(そちらが主目的?)、熊本に行ってきた。1999年と2006年に続く3回目の講演である。済々黌の牛嶋先生ほか、見覚えのある先生が何人もおられた。
名簿によると、今回の参加者は100名ぐらいいたようだ。

私の講演内容は先週の学術会議史学委員会(高校歴史教育部会)で報告したのと同工異曲で、「歴史基礎」設立などを含む学術会議の提言を紹介したあと、その実現に必要な大学の教員養成教育や学会の取り組み、阪大歴教研・史学系の最近の活動と「市民のための世界史」の内容・意図などについて話した。
先生方には初めての話が多かったせいか、質問やツッコミはあまり出なかったが、高大連携を教養教育・教員養成教育など大学側を変える方向に活かす、という趣旨には関心をもっていただけたと思う。

昼からの講演だったのだが、午前中には高校生の研究発表会をしたとのこと。これを聞けなかったのは残念だ。
京都の堀川高校「探求科」の生徒のポスター研究発表、神奈川の夏の高校補修などがそうであるように、教員の研修活動に生徒を巻き込むのは、双方にとって意義があると思う。

今回は熊大の鶴島博和先生と学生数名も来てくださった。私や阪大歴教研メンバーが地方に呼んでいただいた際にはなるべく、そこの大学の教員や中高教員志望の学生、他県の先生なども参加できるように、主催者にお願いしている。高校側でもすばらしい授業や研究活動をしている先生・研究会が少なくないのに、それが(全歴研や歴教協などに出ない限り)他県に知られないようなことはもったいないからである。
今回も、以前にお聞きした牛嶋先生たちの世界システム論研究会が、若いメンバーも加えて現在も続いていると教えていただいた。京都の読書会に劣らずすばらしいことだ。与那覇潤さんの『中国化する日本』をテキストとしてお勧めしておいた。

新幹線で熊本到着。市電通りとは反対側に出口ができている。
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今回は市電乗り歩きはできなかったが、Mさんに車で駅から運んでもらう途中にいろいろ撮影はできた。以前は熊本駅前に来るのが2系統、上熊本に行くのが3系統だったが、A系統とB系統に替わったらしい。
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帰りに熊本駅前電停を撮影。JR駅側に線路を寄せ、屋根の下を通って雨でも濡れずに行けるようにしたこと、軌道を芝生にしたことなど、最近一般化した改善策がここでも実現されている。多言語による案内も。
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講演と懇親会の間に速攻で連れて行ってもらった通潤橋。肥後の石橋のなかでも突出した建築とのこと。かつての「熊延鉄道」が路線を延ばせなかった日向国境に近い山間にある。
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懇親会は新水前寺電停近くの、三角の海で釣ってきた魚を毎日食べさせるという飲み屋。途中で再合流された鶴島先生から「たとえば”世界システム”など教師ができない説明を生徒に覚えさせて意味があるか」といった鋭いツッコミも出た。熊大で鶴島先生が学生にやらせている、世界史で教える中身に関する演習のやり方を、もう少し詳しくお聞きしたかったが、最終の「みずほ」で帰らねばならないため時間切れ。
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お世話いただいた先生方、車で案内していただいたMさん、有り難うございました。

帰りの「みずほ」の車内広告で見たベトナム語(ハングルと英語の間)。
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国民国家の歴史

CSCD科目「歴史のデザイン」
グループ発表の班分けが先週決まったので、今日はその「A班」(国家・民族単位の歴史は、現在の歴史研究・教育ではどう扱われているか)に、教科書記述の紹介をしてもらい、そのあとに「国家・民族単位の歴史」(国民国家の歴史)はどこが具合悪いか(なにが理解できなくなるか)、逆にどういう合理性があるかを班ごと(3つある)に討論してもらった。

言うまでもなく、国民国家を絶対視する史観は2つの方向から批判ないし相対化されている。
第一は、国家・国民・民族などの概念の見直しである。
ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』はこの分野の古典である。
高校の教科書にもいまや、「民族」が客観的に定義できないことが書いてある。
ちなみに阪大文学部では、史学系より「日本学」専門分野がこの問題に強い。

第二は、世界システム論とグローバルヒストリー、かたやローカルな地域社会史など、国家・民族単位でない歴史の単位を重視することである。ウオーラーステイン『近代世界システム』は歴史系だけでなく国際関係論などの分野でも広く読まれていると聞く。
阪大史学系のもっとも得意とする分野である。

これらはわかりやすいのだが、近代国民国家やナショナリズムがもつ合理性はあまりうまく議論が進まなかった。
世界帝国や宗教による支配、植民地支配などからの解放[逆に言えば、前近代の国家は王の財産でなければ神のものであるのが普通だった]、あるいは侵略への抵抗のために、それが最大の選択肢だった(場合によっては今でもそうである)点を、歴史では押さえたい。
なお、国民国家という枠組みがあるからこそエスニック・マイノリティへの差別などの問題がはっきり見えるのだ、というひねった意見も出たのはおもしろかった。

それとからんでもう一点、世界システム論やグローバルヒストリーを拒否する人々が必ず持ち出す(一般論としてそれは誤解に基づく非論理的批判なのだが)、「外部の大きな力ばかり強調して個々の社会の自律性・主体性を無視する」という批判が、あてはまる状況もあるという点は忘れてはいけないだろう。

時間切れで「宿題」にしたのは、「国民国家というまとまりの正当性を教育で刷り込んできたのは歴史や地理、公民科だけか? ほかの教科・科目はどうか?」

『わかる歴史・面白い歴史・役に立つ歴史』に書いた私の説をまだ読んでいない方は、考えてみてください。

(蛇足)大阪の平和・人権に関する「自虐史観の」博物館をつぶして、かわりに「新しい歴史教科書」系の史観を「公平に扱う」博物館を造るんだとか。「自虐」に対抗して「自慰史観」というのは、SM博物館でも造ろうというのだろうか。

「平和の探求」レポート課題

毎年1学期に教養課程でやっているリレー講義である。
私は「戦争のために学ぶ歴史・ 平和のために学ぶ歴史」という題で講義をした。
中身は毎度使い回しのネタで、
(1)従来の歴史教育の枠組みが、19世紀の弱肉強食(戦争が当然の時代)と国民国家建設の歴史観に、20世紀の観念的平和主義を接ぎ木したものであることの問題点、
(2)「歴史」「国家」「民族」のどれも客観的実在として絶対化はできないこと、
(3)東アジア近現代の特徴を歴史的にとらえるとなにが見えるか、
の三題噺をした。

毎回の教員がそれぞれミニレポートを書かせることになっているので、私は以下の課題を出した(原則翌週提出)。

1.「平和のために歴史を学ぶ」内容としてどんなことが考えられるか、いくつかのパターンをあげよ。
   例:歴史上の主な戦争の発生原因を学ぶ。
2.「格差社会」がなぜ戦争や対外侵略につながりやすいか、歴史上の例をあげて説明せよ。

みなさんならどう答えますか?

また角中勝也

今度は5安打で、14安打のホークスに勝ってしまった。
ファイターズも負けたので、首位独走?

角中勝也が連日の殊勲打。
四国アイランドリーグからドラフト7順目で入団して6年目。
大松、伊志嶺や清田を一挙に追い抜いてしまったかな?
小野晋吾は日本シリーズでも苦しいときの中継ぎでいいピッチングをした。貴重な存在だ。

バファローズはケガ人続出のうえにミスも多く、見ていられない。
私も優勝争い確実と思っていたのだが?

田中将大がいない中で、また聖沢諒以外は貧打の中で貯金をつくったゴールデンイーグルスは、NHKでも取り上げた佐藤義則コーチの手腕が光るということか。

各チームとも、交流戦は頑張ってほしい。


プロフィール

Author:ダオ・チーラン
横浜で生まれ育った関東人だが、大学入学後現在まで関西で暮らしている。
本業は歴史学者で、専門は中・近世のベトナム史、海域アジア史、歴史学の評論・解説など。
趣味はパ・リーグを中心としたスポーツ、鉄道ほか。

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